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加齢によるハリ感の低下を数値で確認

花王株式会社(東京都中央区)スキンケア研究所、包装容器開発研究所、加工・プロセス開発研究所はこのほど、皮膚の柔軟性(弾性)と硬さ(粘性)を測定して、皮膚のハリ感を定量的に測定できる装置を開発した。

また、この装置を用いて、全国47都道府県の20代~60代の女性を対象に、2016年の1年間(2016年1月1日~12月31日)収集した、皮膚の柔軟性(弾性)と硬さ(粘性)の測定データ(14万9235人)から、加齢による皮膚のハリ感の低下傾向を定量化し、ハリ悩みとの関係性を明らかにした。

同装置は、検出感度が高く、簡便な操作性で正確な変位を短時間で測定するために、超音波振動子方式(主に弾性を測定し、皮膚の柔軟性を評価)と圧搾方式(主に粘性を測定し、皮膚の硬さを評価)を組み合わせた。皮膚の最表面から深部の弾性と粘性を同時に測定することによって、皮膚の柔軟性と硬さを数値化し、皮膚のハリ感を測定できる。

一方、この装置を使った定量化に関する研究結果によると、20代と40代の柔軟性(弾性)と硬さ(粘性)を比較した結果から、女性の肌悩みの意識調査結果(“肌にハリがない”という意識は、加齢とともに増加傾向の悩みの1つであること)と同様の傾向の結果が得られた。

また、柔軟性(弾性)は、加齢にともなって低下し、さらに1月から10月まで年代に関係なく低下傾向を示した。硬さ(粘性)は、加齢にともなって失なわれ、柔軟性(弾性)と比較して、月ごとに大きな変化はなかった。

今回の研究内容は、第35回日本美容皮膚科学会総会・学術大会(2017年7月29~30日開催)にて発表した内容で、優秀演題賞を受賞したもの。今回の成果を活用して、“肌のハリ感”の各都道府県での違いなどを解析して、加齢による皮膚のハリ感についての研究に積極的に取り組んでいきたいとしている。

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