朝のトマトジュースが”リコピン”摂取に効率的 カゴメ調査

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2016.08.2

編集部

カゴメ株式会社(愛知県名古屋市)は、朝・昼・夜のうち、朝に”トマトジュース”を飲んだ場合に、機能性成分”リコピン”が最も効率的に吸収されることを、”ヒト試験”で明らかにした。

グラフ1

体内での栄養成分の消化吸収や代謝には1日のリズム(サーカディアンリズム)が存在することが明らかになっており、そのため、栄養成分を摂る時間帯によってその吸収効率が異なる可能性がある。

しかしながら、トマトに含まれる抗酸化作用を持つ”リコピン”は、摂取した時間帯により吸収効率に変化があるのか、すなわち、いつ摂取すると最も効率がよいのか、という情報は明らかになっていなかった。

グラフ2

そこで同社では、摂取した時間帯毎のリコピンの吸収性を明らかにするための研究を開始し、2015年に、朝にトマト含有飼料(トマトの凍結乾燥粉末を10%含む飼料/トマト)を摂取すると他の時間よりも効率的にリコピンを吸収できることを動物試験にて明らかにした。

このことをヒトで確認するため、今回は、トマト加工品(トマトジュース)の摂取時間帯がヒト体内へのリコピン吸収に与える影響を明らかにすることを目的として研究を実施した。

健康な成人男女23名に朝・昼・夜の各時間帯でトマトジュース160g(リコピン16mg)を飲んでもらい、その後の血中のリコピン濃度を測定して、各時間帯で比較を行った。

グラフ3

解析は男女20名で実施したところ、トマトジュース飲用後の血中リコピン濃度の変化量は、摂取後のいずれの時間帯でも朝に飲んだ時の値が最も高く、特に4時間後、6時間後では、昼に飲んだ時と比較して統計学的に有意な差があった。

その結果、トマトジュースを朝に摂取すると体内に吸収されるリコピンの量が多く、動物試験の結果と合わせて考えると、トマトジュースからリコピンを効率よく吸収するには朝飲むのが適していると考えられた。

同研究成果は、第63回日本食品工学会(2016年8月25日~27日)にて発表予定だ。

参考リンク
カゴメ株式会社

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