フラーレンがセラミドを増加させるメカニズム確認

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2017.08.18

編集部

三菱商事の子会社で、フラーレン化粧品原料の開発・販売を行うビタミンC60バイオリサーチ株式会社(東京都中央区)は、東京工科大学応用生物学部前田憲寿教授との共同研究で、フラーレンが肌の保湿に重要となるセラミドを増加させるメカニズムを確認したことを明らかにした。
同社は、肌の保湿に対するフラーレンの効果を更に探求すべくフラーレンがセラミドを増加させるメカニズムについて東京工科大学と共同研究を行い、フラーレンによりセラミドの合成因子の量が増加することを確認した。

試験は三次元培養表皮モデルを使用し、フラーレンの添加の有無によるセラミド合成の鍵となる酵素の合成因子(mRNA)の発現量への影響を測定した。その結果「フラーレン添加により肌の3大保湿因子の1つセラミドの合成因子発現量が増加する傾向を認めた」(グラフ)。さらに、三次元培養皮膚モデルを使用して、フラーレンの添加の有無による長鎖脂肪酸型セラミドの合成に必要となる酵素「セラミドシンターゼ2」の合成因子の発現量への影響を測定したところ、「フラーレン添加によりセラミドシンターゼ2の合成因子の発現量が増加する傾向が認められた」としている。

これらの結果から同社では「フラーレンがセラミド及び特に重要な長鎖脂肪酸型セラミドの合成に必要となる因子の量を増やすことにより、セラミドを増やし肌の保湿を実現することがわかった」としてフラーレンのトータルアンチエイジング化粧品原料としての用途に一段と期待を込めている。

この実証結果を2017年7月29日、30日の2日間、大阪で開催された第35回日本美容皮膚科学会総会・学術大会において発表した。

 

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