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韓アモーレパシフック、透明な日焼け止め素材の開発強化

韓化粧品大手アモーレパシフィックは、4月27日、 紫外線を効果的に反射する新しいプラットフォーム「 porous, micro inorganic material platform technology」を開発したと発表した。新技術を活用して透明な日焼け止め用無機系粒子の開発を活発化する。同社の研究レポートは、 Particle&Particle Systems Characterizationの3月号にオンラインで公開された。

紫外線を反射する無機系材として酸化亜鉛や二酸化チタンが広く使用されているが、これらの物質は高い屈折率のために、ホワイトキャストを引き起こし透明性に欠けるという特性があった。フォーミュラに塊が形成される原因にもなるという課題があった。これらのデメリットを克服するために、同社R&Dセンターは 成均館大学化学工学部の研究室と共同開発に携わり、今回の新技術を開発した。

研究チームは中央が空洞のマイクロサイズの球状シリカ粒子を均一に合成して組み立てることに成功し、これらの粒子から製造されたフィルムを気泡のサイズとギャップを均一にして、可視光線とUVスペクトル光線を反射できるように調整できた。屈折率を一致させることにより、可視スペクトルでは透明に見えながら、UV光線をより効果的に反射できることに成功した。これは、光を散乱させることで肌の色をすばやく変えるカメレオンや緑藻の自然なメカニズムに似ているという。

R&Dセンターのイノベーションラボ責任者であるPark Won-seok氏は、「絶え間ない基礎研究に基づいて世界中のお客様に健康と美容を提供するために最善の努力を続けます」などと発表文の中でコメントしている。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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