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【7】バンダイ、漫画・キャラクターなどの知財(IP)を化粧品事業に反映(上)

株式会社バンダイナムコホールディングス(HD、東京都品川区)は、バンダイを主幹会社に玩具、玩具菓子、カード、生活用品、化粧品などトイホビー事業をはじめ、バンダイナムコゲームスを主幹に家庭・業務用ゲーム機、映像・音楽ソフトを主力としたコンテンツ事業や、ナムコを主幹にアミューズメント施設などの企画・運営を行うアミューズメント施設事業の3つの戦略ビジネスをユニットにして事業を展開している。

ここへきて政府と民間企業15社が共同出資(375億円)して設立した国策ファンド会社「海外需要開拓支援機構」(クールジャパン推進機構)に同社も出資するなどアニメ、漫画などのコンテンツビジネスに一段と力を入れる。また、2014年11月にアサツー ディ・ケイ、アニプレックスと共同出資で新会社「アニメコンソーシアムジャパン」を設立。2015年4月にも正規版日本アニメコンテンツの海外向け動画配信・ECサイト事業に乗り出す計画。

こうしたバンダイナムコHDの漫画やアニメ、キャラクターなどの知的財産(IP)を最適なタイミングで、最適な商品・サービスとしてスピーディに提供することで、IPの価値の最大化をはかる「IP軸戦略」をバンダイナムコグループ最大の強みとして推進している。バンダイナムコHD傘下のバンダイが手掛ける化粧品事業にもIP軸戦略が脈々として流れている。

バンダイが化粧品事業に乗り出したのは2006年に子会社クレアポーテを設立して20歳台から34歳までの大人の女性を対象としたネイルビジネスに打って出たのが始まり。老舗化粧品メーカーがキャラクターメイク商材を市場に投入したことに感化されて参入した。

2007年4月には「ベルサイユのバラ」(漫画・池田理代子作)ブランドのアイメイク、フェイスマスクを市場に投入。2011年7月には「うる星やつら」(同・高橋留美子作)ブランドのアイメイクやマスカラを市場投入した。2009年には、子会社クレアポーテをバンダイのライフ事業部に移管しクレアポーテチームとして化粧品事業を展開。以後、2013年6月に「美少女戦士セーラームーン」(同・竹内直子作)アイメイクを中心に市場投入した。

これら3ブランド合わせたアイテム数は、23品目にのぼる(表にブランド別商品名を示す)。いずれも、バンダイショップをはじめファッション専門店、ドラッグストア、総合スーパーなど9000店舗で販売している。

化粧品事業の中心部隊、ライフ事業部クレアポーテ推進チームは「定番品として一般の店頭で販売している。いずれも女性が憧れるキャラクターを採用しているため、関心が高い。大人の女性の定番品としてさらに普及を図って行きたい」と化粧品事業に賭ける意気込みを語る。

無題

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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