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ウェアラブル端末の米国消費者デモグラフィック調査

ウェアラブル端末の新製品開発が進む中、グローバル市場調査会社NPDは米国の消費者のデモグラフィック調査の分析結果を1月6日、発表した。フィットネストラッカーとスマートウォッチの所有者での大きな差異が明らかになった。

同社はウェアラブル市場の消費者動向を年に2回配信しており、今回は2014年12月に、18歳以上5000人の消費者を対象に追跡調査を実施した結果をまとめた。これによると、ウェアラブル市場で強い存在感を持っているのはフィットネストラッカーで高所得層での普及率が高いことが明らかになった。フィットネストラッカーの所有者の36%は35-54歳で、41%は年収10万ドル以上だった。所有者の54%は女性というように男性よりも女性の占有率が上回った。アメリカの成人の10人に1人はフィットネストラッカーを所有している換算になるという。

スマートウォッチの普及率は同調査ではわずか2%だった。ウェアラブル市場で異なる消費者層にアピールできていない結果だった。デモグラフィック分析では、所有者の69%は18−34歳で、7割以上が男性。所有者の48%の年収は4万5000ドル以下という調査結果だった。

フィットネストラッカーの市場拡大には米国の消費者が医療問題、健康改善および予防に関心を持っていることが牽引している、という指摘がある。英市場調査会社ミンテルの調査によると、米国で日常的に運動するおおよそ10人に2人はウェアラブルなフィットネストラッカーを利用しており、さらに3割以上は試してみたいと思っているという。将来的に販売価格が下がれば、ウェアラブルフィットネス端末の普及率はさらに上がるだろうと予測している。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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