食物繊維を増やすだけのダイエット法にも効果があるという研究結果が2月17日、「Annals of Internal Medicine」オンライン版に掲載された。
米マサチューセッツ大学メディカル・スクールの研究者らによるこの試験は、アメリカ心臓協会（AHA）推奨に沿った食事と通常の食事に食物繊維を豊富に加えたものとを比較した。
アメリカ心臓協会（AHA）は、心臓病患者の支援団体で、救命救急術や心臓蘇生術に関する世界的権威。心臓病予防のための食事についてもガイドラインを設けており、主要食品群をバランスよく食べること、ジャンクフードなどは避け野菜・果物、全粒粉、鶏肉・魚を勧めている。また、アルコール摂取は女性は一日1杯、男性は2杯までとしている。
研究は肥満成人240人をAHA食事群と食物繊維食事群に分けて行われた。開始から12か月の時点の体重減少の平均値は、AHA群マイナス2.7キロ、食物繊維群マイナス2.1キロだった。研究者らは、続けるのが難しいAHAの食事ガイドラインに比べ、食物繊維を増やすだけというのは簡単である程度効果があると述べている。規制が多い食事で挫折する人には、食物線維は合理的な代替手段かもしれない。
