世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

ロート製薬、軽い感触でクリームの密封効果を実現する新製剤を開発

ロート製薬株式会社(大阪府大阪市)は、従来、高粘度製剤にしか使用できなかった潤い密封技術(αゲル製剤化技術)を独自の成分の組み合わせにより、化粧水や乳液といった低粘度製剤にも使用できる新しいαゲル製剤化技術へと発展させることに成功した。この新技術を採用した製剤では低粘度でありながら、クリームと同等以上に潤い密封効果があることを確認した。

秋や冬の低湿度の環境では肌に水分を与えるだけでなく、与えた水分を閉じ込める効果のある保湿剤が有用だが、密封効果の高い製剤は使用感が重いものが多く、さっぱりとした使用感を好む人には使用しにくいものだった。

そこで同社では、肌に必要な保湿剤を心地よく快適に使えるよう「快適性」と「機能性」の両立をめざし、低粘度でさっぱりとした使用感でありながら、潤い密封効果が高い製剤の開発に着手した。

160720_01

近年開発された潤いを密封する製剤技術として、製剤中で分子が「αゲル」という構造をとる「αゲル製剤化技術」がある。

αゲルは、分子が規則正しく並ぶ構造を取ることで水分を逃がさず、高い潤い密封効果を発揮する。そのため、構造を維持しにくい低粘度製剤には使用が難しく、固いこってりとしたクリーム製剤にこの技術が用いられてきた。

160720_02

そこで同社では、従来αゲルを形成するのに用いられている成分に、適切な種類、配合量の高分子成分を組み合わせることで、低粘度でも規則正しいαゲル構造を維持できる技術を開発した。

この技術を用いた製剤と一般的な乳液、密封効果の高い保湿クリームを用いて試験したところ、低粘度でありながら保湿クリームと同等以上に高い潤い密封効果があることを確認。

これにより、低粘度でさらっとした使用感でありながら、クリームと同等以上に潤い密封効果が高く、保湿実感も得られる製剤の開発が可能となった。

また、今回の技術で形成されるαゲルは独特の構造で、保湿成分を多量配合してもべたつきを感じにくくなるため、保湿感はありながらもさっぱりとした使用感だという。

今後、この技術を同社の機能性化粧品等へと応用していく。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New
美容経済新聞

美容経済新聞は、日本の美容業界に特化した専門的なニュースを提供するメディアです。業界の動向やトレンド、企業情報、製品情報など、美容に関する幅広いテーマを取り上げています。 編集部では、美容業界の取材や情報収集、分析を行い、業界内外の最新情報を主に美容業界関係者に向けて発信しています。私たちは「キレイをふやす」を企業理念として信頼性の高い情報提供を通じて美容業界の発展に貢献すべく努力しています。

  1. 美容経済新聞社がLNE社(フランス)とライセンス契約を締結

  2. 伊藤超短波が監修するエステティックサロンがベトナムにオープン

  3. Saas型在庫管理ソフトの「Spes(スペース)」社が シードラウンドでの資金調達を実施

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP