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お風呂上がりの「保湿リミット」は10分 研究で明らかに

一般財団法人日本健康開発財団 温泉医科学研究所(東京都中央区)は、お風呂上がりに保湿すべき制限時間=「保湿リミット」が10分であることを科学的に解明し、お風呂の中での保湿ケアにより過乾燥を防ぐ効果を確認したと発表した。

研究結果は日本健康開発雑誌に9月12日に掲載された。

入浴は、スキンケアのためには欠かせない行為。肌を洗浄し清潔にするだけでなく、身体を温めることで血行が促進されて肌の隅々に栄養が行き渡り、肌の代謝も良くなる。ただし、入浴にも弱点があり、お風呂上がりに浴室を出ると急激なスピードで乾燥が始まり、やがて入浴前よりも水分量が低くなる過乾燥の状態に陥ることがわかっている。

風呂上がりの急激な過乾燥状態については幾つかの研究機関ですでに研究されているが、今回、ボランティア女性に実際に浴槽に浸かってもらい、出浴後の肌の水分量を時間経過で計測。急激な過乾燥が出浴後何分で訪れるのか、肌への悪影響を防ぐためには保湿ケアを出浴後何分までにするべきなのかを検証した。

具体的には、入浴可能な健康に問題のない、20~40代の女性14名を対象に、入浴前後の皮膚水分量の変化を計測。その結果、出浴10分後までは入浴前より皮膚水分量が多く、統計学的有意差が認めらた。以降の計測では、入浴前と同程度まで低下し、さらに出浴30分後、出浴60分後では皮膚水分量が低下し、入浴前と比較して有意に低い数値となっている。

皮膚水分量が保たれているうちに保湿ケアをすべきという皮膚科学の観点から、皮膚水分量が有意差を持って入浴前より高い「出浴10分後」が保湿すべき制限時間であり、「保湿リミットは10分」であることがわかった。

次に入浴中の保湿による、出浴後の皮膚乾燥予防効果を検証するために、入浴中に保湿化粧品(泡パック状製品)を肌に塗布したかどうかで皮膚水分量を比較。その結果、保湿化粧品の塗布群は、無塗布群より出浴後の皮膚水分量が有意に高い結果となった。

特に出浴1分後から2倍近い水分量を保ち、出浴60分後まで入浴前の肌水分量をキープしていた。同研究で用いた保湿化粧品は入浴中に塗布し、出浴前に浴室で洗い流して使う製品。加水分解シルク・セリシン・Wヒアルロン酸などの保湿成分を配合しており、このことで保湿性を高めている。

以上の結果から、お風呂での保湿ケアがお風呂上がりの過乾燥予防に効果的であり、「お風呂保湿」をすることで「保湿リミット」が延びることがわかった。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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