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中国ではJビューティー人気がKビューティーを凌ぐ?

米国ではシートマスクブームなどで韓国の美容製品の勢いは止まらないようだが、中国の消費者の間では、日本の美容製品の人気が韓国を凌いでいるようだ。米デジタルマーケティング&リサーチ会社 L2ThinkTank(ニューヨーク州)の調査によると、中国のオンラインショッピングサイトで日本の美容ブランドの売上が2017年より急増しているという。

中国政府は、韓国に配置されたTHAAD(高高度防衛ミサイル)への報復処置として昨年3月、韓国への中国人の団体旅行を禁止した。これにより、2017年に韓国に訪れた中国人は前年の800万人から400万人と激減した。一方、日本への中国人訪問者数は前年より15%増加して年間735万人に達したという。

L2の調査によると、旅行客のみならず、中国国内でも変化があらわれているようで、中国最大級の越境ECアプリ「小紅書(RED)」で日本のブランドへの関心が高まっているという。日本の化粧品でSK-II、シーラボ、ファンケル、DHC,ポーラなどはREDの利用者から平均以上の高い評価を得ている。韓国化粧品大手アモーレパシフィックが手掛けるナチュラルコスメブランド『イニスフリー』は、このアプリで依然トップブランドの一つに入っているが、そのほかのブランドの成長率は急減しているようだ。

REDに加えて、 中国の検索サーチ 「百度( Baidu )」で日本ブランドのパフォーマンスが優良な結果を出している。 SK-IIは、L2の調査でBaiduインデックスの成長率が最も高く、資生堂ブランドの『Shiseido』、『クレ・ド・ポーポーテ』および 中国現地ブランド『オプレ』は Baiduインデックスの成長が平均以上だという。 中国の観光客が日本を訪れて商品を購入した後、 引き続き中国で、お気に入りのブランドを求める傾向がでていると分析されている。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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