世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

サロンヘアケアブランドが小売流通へシフト

世界のサロンヘアケア市場は2012年以降、3%の年間成長率を記録しており、市場は引き続き右肩上がりの路線を継続すると予測されている。しかし、サロン専門店の利用者数とヘアケア製品の売上高は減少している傾向が見られるという調査結果を市場調査会社クライングループは、公式サイトのブログ(7月5日付)で報告した。

同社の調査によると、アメリカ、ロシア、ドイツ、フランスなど主要諸国ではヘアサロンの利用者数が減少傾向にあること、サロンでの販売スペースが限定されているため製品選択が少ないこと、オンラインショッピング利用者数の急増などの理由で、プロフェッショナルヘアケア製品のマーケティングはヘアサロンからオンラインショップおよび専門小売りチェーンへと推移しているという。さらにヘアスタイリストはアーティストであってセールスパーソンになるようには適切に訓練されておらず、消費者の中にはショップ店でのアシスタントの助言などを優先する人もいると指摘。

アメリカ市場では、特にこの傾向は顕著なようだ。同社のデータベース「 Kline PRO 2017 full-year data」によると米市場のシャンプー、コンディショナー、ヘアスタイリング製品のヘアサロンでの売上高は前年比7%減少した。一方、セフォラ、Ultaなど化粧品専門チェーン店でのプロフェッショナルヘアケア製品の売上は二桁成長を記録しており、最大手アマゾンの通販サイトで専門ブランドが販路拡大に成功しているという。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New

ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

  1. 世界の化粧品市場2025年展望:P&G・LVMH・ロレアルの戦略と日本企業の課題

  2. 資生堂、「女性研究者サイエンスグラント」の第16回受賞者決定

  3. 米バイオテクノロジー企業アミリス、CEO退任と世界的な人員削除を発表

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP