世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

漢方薬の加味帰脾湯は健康寿命を延伸する救世主に

第18回日本Men’s Health医学会(7月14日~15日開催)のランチョンセミナー「オキシトシンと漢方薬~健康寿命を考える~」が7月15日、都内で開催され、演者の福島県立医科大学 病態制御薬理医学講座 准教授の前島裕子氏は「漢方薬の加味帰脾湯は超高齢化社会において健康寿命を延伸する救世主になりうる」と訴えた。

神経ペプチドであるオキシトシンは近年、自閉症、うつなどの精神疾患の改善で高い注目を集めている。前島氏らのマウスを使った研究では、オキシトシンの慢性投与は摂食量、体重などを減らすなど抗肥満作用があることを確認している。

また、血中のオキシトシンは肥満や加齢によっても減少することがわかっており、このことは健康寿命の低下につながりかねないことから、加味帰脾湯を投与することで改善できないか試みた。

実験によると、加味帰脾湯の経口投与や腹腔内投与により、オキシトシンPVN(室傍核)ニューロンが活性化することを見出した。そこで、加味帰脾湯のどの成分がオキシトシンニューロンを活性化するのか、構成生薬が重複する別の方剤を使って比較検討。具体的には、補中益気湯、四君子湯、人参湯を採り上げた。

比較検討の結果、人参湯は候補から外れた。個別の生薬を見ると、大棗はオキシトシンニューロン[Ca2+]iを活性化。当帰は大棗ほどクリアな反応はなかったもののある程度活性化させることがわかった。結果としては大棗、当帰、生姜の3つの生薬が「協同作業でオキシトシンニューロンを活性化している」(前島氏)との見解を示した。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New
美容経済新聞

美容経済新聞は、日本の美容業界に特化した専門的なニュースを提供するメディアです。業界の動向やトレンド、企業情報、製品情報など、美容に関する幅広いテーマを取り上げています。 編集部では、美容業界の取材や情報収集、分析を行い、業界内外の最新情報を主に美容業界関係者に向けて発信しています。私たちは「キレイをふやす」を企業理念として信頼性の高い情報提供を通じて美容業界の発展に貢献すべく努力しています。

  1. 美容経済新聞社がLNE社(フランス)とライセンス契約を締結

  2. 伊藤超短波が監修するエステティックサロンがベトナムにオープン

  3. Saas型在庫管理ソフトの「Spes(スペース)」社が シードラウンドでの資金調達を実施

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP