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アメリカの美容業界でジェンダーフリーのムーブメント

アメリカの美容業界でジェンダーフリーの動きが積極化しているようだ。化粧品は、従来、外観を向上させることを主目的とした製品の供給元であると考えられてきたが、最近は人権を擁護する社会に対応して徐々に変化してきているという。 美容界では、 包摂性、表象、平等という言葉が、魅力的、セクシー、女性的であるのと同じくらい一般的になりつつあるという傾向を グローバル情報会社NPDグループの公式サイトのブログでこのほど紹介した。

同社のメイクアップカテゴリーアナリストの Natallia Bambiza氏は、 “包含性への要求が人種、規模、年齢を超えて進むにつれて、美容ブランドは多彩なマーケティングキャンペーンを実施するように反応している”、などと分析している。化粧品製品の開発はユニセックスに移行しており、男性をブランド大使に登用して化粧品を宣伝するブランドが出てきている。

ソーシャルメディアチャンネルで男性モデルを紹介したり、男性が生み出したコンテンツを後援したりすることで、多くのブランドがジェンダーに中立的な動きに参加しているとも指摘。

これらの動きに対しアメリカの消費者の反応は前向きな結果も示されている。NPDデータベースで2018年下半期の「米プレステージ化粧品の週間売上データ分析」によれば、ある『セッティングパウダー』の販売個数が男性インフルエンサーによるインスタグラム投稿によって40%増加した。この販売個数の急増はブラックフライデーやその他のホリデーシーズンよりもはるかに大きかったことが報告されている。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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