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クオレ ~グループ企業連携で商品開発推進~

クオレの美容サロン向け化粧品を研究開発・生産(OEM含む)している企業がグループ企業の木下製薬(岡山市)。1992年6月にイクソラファブリカとして設立し1998年10月までの約6年間に玉野、姫路、岡山に3工場を矢継ぎ早に建設した。また、1998年10月にイクソラファブリカを木下製薬に社名変更。1999年10月に化粧品、医薬品の研究開発と生産体制を確立した。クオレと木下製薬の経営者は、同一人物が就いている。

木下製薬の化粧品開発において特筆されるのは、女性特有の3Sの悩み(シミ・シワ・白髪)に注力し、ビタミンCとアルニカエキスの相乗効果を発見して特許を取得(2015年8月)したことがあげられる。

特許内容は「美白用皮膚外用剤及びその製造方法」で、この技術を用いてスキンケア化粧品「クオレAXI ホワイトニングTSシリーズ」をはじめ、エステ業務用化粧品、メイクアップ・ヘアケア化粧品、まつ毛エクステ対応商品など多種多様な化粧品ブランドを商品化した。

現在、クオレの自社開発ブランド化粧品は、14ブランドを数えるがほとんどが木下製薬の処方開発に負うところが大きい。特に、商品開発においてクオレと木下製薬の一体となった開発体制が強み。

月に1回は必ず木下製薬の開発員とクオレの商品開発課の合同ミーティング を行っている。モニター全項目で80点以上をクリアし製品処方がほぼ固まると、木下製薬で安定性試験を実施。低温・高温、急激な温度変化、光照射など過酷な環境下でも品質が安定するか、を徹底的にチェック。未開封で3年間は、成分が安定するという、データを取得できて初めて厚生労働省に製造販売承認申請する社内基準を設けている。

さらに、医薬部外品の審査には半年~1年間を要し、承認後に生産を始めてさらに数ヶ月。そのすべてをグループで内製できるのは、大きな強みといえる。

木下製薬とクオレでは、年に15点以上もの商品開発を行っており、現在も7種類程度の商品開発を同時進行中。

こうして「研究」「企画・マーケティング」「開発」「デザイン」の全行程をグループ連携で進めている点に強みがある。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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