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岡山大学 認知症患者に対する化粧療法の早期効果を臨床試験で証明

医療・医学ニュースの「Medical Tribune」は9月16日付の記事で、岡山大学が行った化粧療法による認知症患者の早期効果について配信した。

この臨床試験は、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科(医)脳神経内科学の阿部康二教授と岡山大学病院の森原隆太助教、田所功医員らの研究グループが、日本介護美容セラピスト協会の谷都美子代表理事らと共同で実施したものだ。

その研究の結果、認知症患者を対象とした臨床試験で、化粧療法は開始直後から認知症患者さんの情動機能改善効果があることを証明した。

その方法は、同研究グループが、施設入所中の女性認知症患者36人を化粧療法群(19人)と対照群(17人)に分け、化粧療法の効果を検証する臨床研究を実施したというものだ。

開始直後の早期効果に注目したところ、化粧療法群では認知症の情動症状(BPSD)スコア(阿部式BPSDスコア)が化粧直後から有意に改善していた。

さらに、AIを用いた顔解析では、化粧療法群では見た目年齢が若返り、特にADL障害(日常生活動作障害)が中等度の患者さんでは喜びが増加していることが示された。

A 化粧療法で情動症状 (BPSD) が改善
B AI顔解析で見た目年齢が若返り、喜びが増加

化粧療法は認知症の非薬物療法として注目されているが、効果を証明する医学的な根拠はこれまで不十分であった。

今回の結果について、同研究グループは「今回の研究で認知症患者さんに対する化粧療法の有効性が科学的に示されたことで、化粧療法の普及につながることが期待されます」とその社会的意義を語った。

これらの研究成果は2021年2月6日、日本化粧療法学会第2回学術集会で発表された。

なお、本記事の内容については岡山大学の発表に基づくものであり、研究の詳細については同大学のサイト中、https://www.okayama-u.ac.jp/tp/release/release_id817.htmlで公表されている。

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