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若いドリアンの成分に抗酸化作用発見ータイで農業廃棄物から化粧品開発へ

タイのチュラロンコン大学の研究グループは、11日、若いドリアンの抽出物に、ビタミンCと同レベルの高い抗酸化物質があることを発見し、農業廃棄物に付加価値を与えるスキンケア製品の製造を目指すと発表した。

チュラロンコン大学理学部生化学科准教授のSupaart Sirikantaraas博士が率いる研究チームは、生化学的組成とバイオ経済へ向けたバイオ・サーキュラー・グリーン経済(BCG)政策の下、若いドリアンの成分の潜在的な応用について研究した。長さ6〜12センチの若いドリアンは、水に浸すと透明な粘液を産生する。 この粘液を解析すると、酸化剤の形成を停止させたり遅らせたりすることができる抗酸化物質やフェノール成分が非常に多く含まれるポリフェノールが発見された。皮膚を紫外線から保護するための糖化や、肌を潤った状態に保つペクチンも発見された。

ドリアンは果物の王様と呼ばれ、タイの重要な輸出作物となっている。農家は通常、良質な果物を収穫するために1本の木当たり約200〜300の若いドリアンを切り落とす必要があり、その過程で大量の農業廃棄物が発生する。今回、この農業廃棄物を有効利用するためにチュラロンコン大学率いる研究チームは、有効成分の抽出にあたった。 研究チームは、興味のある企業を募集しており、詳細は公式サイト(https://www.chula.ac.th/en/highlight/83867/)で参照ができる。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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