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【4】 森永乳業が一般チャネルで介護食の販売強化

森永乳業(東京都港区芝、宮原道夫社長)は、高齢化社会を迎えて「介護食は成長事業である」と位置付け、今年に入ってドラッグストアやスーパーマーケットなど一般チャネルでの販売を開始した。

森永乳業グループでは、関連会社「クリニコ」(東京都目黒区)が1978年より介護食や流動食を主に医療機関向けに販売している。主力商品の一つである高 栄養流動食「CZ-Hi」は販売歴12年を越える商品であり、平成23年4月、消費者庁より介護食では日本で初めて「特別用途食品・病者用食品(総合栄養 食品)」との表示許可を取得した。12月現在でも、表示許可取得は「CZ-Hi」のみである。

森永乳業クリニコではさらに病態や個人に合わせた栄養管理が可能な新しい流動食や栄養補助食品も続々販売している。
本体の森永乳業も4つの介護食を今年新たに展開している。温めなくてもそのまま食べられる「やわらか亭」(梅・海苔・カレー・麻婆)、栄養補助飲料「サン キストポチプラス」(オレンジ・アップル&とキャロットなど)、食事が進まないときの経口流動食「エンジョイclimeal(クリミール)」(コーヒー味 やいちご味など)、さらにお茶などの液体に混ぜるだけで簡単にトロミを付けることができるとろみ調整食品「つるりんこ」がある。この「つるりんこ」は病 院・施設での評価も高く、トロミ剤カテゴリーでは売り上げ実績N0.1である。

森永乳業グループは今後も在宅介護者が増大するとみている。その中で「森永乳業の介護食」が認知されることが重要と考え、病院や特別養護老人ホーム、介護老人保健施設での実績を生かし、一般チャネルでの販売にも力を注ぐ方針だ。

森永乳業の宮原社長は2017年の創業100周年に向けて、スローガンの「おいしいをデザインする」のもとに、三つのコミュニケーションワードを定めた。 おいしいヤクソク(良質素材)おいしいサイエンス(健康機能性)おいしいヒラメキ(新生活提案力)である。これを軸に一般の顧客をはじめ、株主・投資家・ 取引先との絆を深めていきたいとしている。

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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