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英M&S、赤ぶどうの廃棄物を再利用してスキンケアへ

イギリスのリーズ大学からスピンアウトしたベンチャー企業 Keracol社は、7月15日、英大手小売業のマークス&スペンサー(M&S)と提携している研究チームが赤ブドウの外側の皮から有効なレスベラトロールの成分を抽出する方法を発見していたことを同大学のホームページで発表した。

レスベラトロールはぶどうに含まれるポリフェノールの一種で抗酸化、抗老化、細胞保護特性などを有することで知られている。今回の共同研究で、M&Sがイギリス国内で独自に製造販売するスパークリングワインの原料となるピノ・ノワールの赤ぶどうの廃棄物をリサイクルして新しい美容製品の開発に成功したという。

リーズ大学の教授で Keracol社の共同創設者のリチャード·ブラックバーン博士は、我々の目的は自然界が提供する化学を応用してM&Sのような小売業者を支援することだとし、「ワイン業界にとっても、皮、種子、茎など有意な廃棄物を再利用するアプローチにはかなりの余地がある」とコメントしている。

M&Sは天然成分配合のスキンケアライン「Pure Super Grape(ピュアスーパーグレープ)」として新製品を2014年7月から独占的にM&Sの店舗とオンラインで販売開始した。

販売価格はトリートメントオイル(28ml入り16ポンド、100ml入り57.14ポンド)、デイクリーム(50ml入り14ポンド、100ml入り28ポンド)、ナイトクリーム(50ml入り15ポンド、100ml入り30ポンド)などとなっている。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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