世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

【24】大塚製薬④ ~健粧品業績好調、韓国でウル・オスブランド浸透~

大塚製薬を中心とする大塚ホールディングス(HD)の前期決算(2015年12月期連結)は、売上高1兆4452億2700万円、営業利益1518億3700万円、利益840億8600万円となった。
無題前期における健粧品(コスメディクス)事業は、2015年3月に「ウル・オス 薬用リフレッシュシート」をリニューアルし、身体・顔の各部位に応じた2つのふき取りシート「ウル・オス  大人のボディシート」、「ウル・オス  大人のフェイスシート」(写真)を発売。続いて8月には、ペンタイプのシミ対策製品「薬用スキンホワイトニング」を新発売し、売上は堅調に推移した。
また、韓国でのウル・オス販売は、男性の化粧品需要の増加を反映してブランドの育成が進み、売上が増加した。

通販用女性向けスキンケアブランド「インナーシグナル」は、新規顧客とロイヤルユーザーの拡大により、売上が前年比で増加した。しかし、健粧品事業の売上は、ニュートラシューティカルズ関連事業として合算されているため、健粧品単独の売上は公表していない。ちなみに、前期におけるニュートラシューティカルズ関連事業における研究開発費は、50億7700万円にのぼる。

同社の今期(2016年12月期連結)決算は、売上高1兆2500億円(前期比-18.5%)営業利益700億円(前期比-53.9%)、利益500億円(前期比-40.5%)と減収減益を見込む。

一方、同社は、2014年度を初年度に2018年度までの5ヵ年経営計画を推進中。業績の目標として2016年度売上高1兆1900億円、営業利益1000億円、利益700億円を見込む。また、2018年度の業績目標は、売上高1兆4400億円、営業利益2000億円、利益1400億円を見込んでいる。
この5ゕ年計画の中で、健粧品を含むニュートラシューティカルズ関連事業については、製品戦略・研究開発、生産、マーケティング・営業、流通のバリューチェーン全体の経営資産を抜本的に見直す。また、グローバル展開製品については、既存の展開国でのブランド構築により成長を加速すると共に、ネットワークを重視した新規市場進出を継続する。
これらグローバル展開の加速と新製品の育成、経営資産の見直しを通じてニュートラシューティカルズ関連事業の構造を抜本的に改革し、早期に営業利益率10%達成を目指す方針だ。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New

加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

  1. 女性経営者連載11・ミック・ケミストリー(下) ~営業と技術が一体となってOEM受注~

  2. 女性経営者連載11・ミック・ケミストリー (下) ~営業と技術が一体となってOEM受注~

  3. 女性経営者連載11・ミック・ケミストリー(上) ~研究所で自前化粧品を開発、クリーム人気商品に~

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP