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【29】ゼリア新薬工業① ~ゼリア新薬工業がイオナを買収、化粧品事業を経営の柱に~

ゼリア新薬工業株式会社(東京都中央区)は、医薬品事業と化粧品を含むコンシューマーヘルスケア事業を両輪として展開している。そうした中で、化粧品を中心とするコンシューマーヘルスケア事業の拡大を図るため、イオナインターナショナル株式会社(イオナ)を買収して子会社化し、化粧品分野へ本格参入した。

同社の化粧品分野への参入は、2006年に自前で開発したコンドロイチン配合の化粧品「ジージー・シーシー」を通販チャンネルで販売したのが始まり。以降、2年後の2008年10月に化粧品事業を経営の柱にするため、「イオナインターナショナル」(イオナ)を買収して傘下(連結子会社)に収めた。

イオナ・スキンケア連結子会社イオナが買収後から現在までの8年間にわたって市場に投入した主な化粧品ブランドは、シンプルスキンケアの「イオナ」(写真)をはじめ、ゼリア新薬工業がイオナを買収した翌年の2009年11月にゼリア新薬工業とイオナがコラボして開発したスキンケア化粧品「リトルノ」を販売した。ゼリア新薬工業の「コンドロイチン」とイオナの特長成分「イオン(岩石抽出物)」と組み合わせて商品化したもの。

2011年秋には、真皮のコラーゲン線維に密着して保水効果をもたらす、コンドロイチン配合の「イオナエフ」(5品)を販売した。また、ハーブや海草の混合エキスなど13種類から20種類の植物エッセンスを配合して肌荒れを防ぐ自然派スキンケア「イオナヴィー」、美容室専用品「イオナサロンリミテッド」、通販専用シリーズの「イオナアール」などを相次いで市場に投入した。
こうした商品展開は、スキンケアに加え、新たに基礎化粧品を充実させてシナジー効果を発揮しているのが特徴。

イオナの商品開発は、マーケティング部門や営業部門、製品開発部門などが連携して行っている。

同社はこれまで全国のドラッグストア、薬局・薬店、美容サロンなどに卸販売してきたが、ゼリア新薬工業の方針で卸から直接販売へ移行した。
「広告の力で売るのではなくドラッグストア、薬局・薬店などの小売企業や消費者との関係を深く構築し、推奨販売で売り上げを伸ばしていく」との方針を明確にした。

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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