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米国で黒人消費者のシャンプー消費量が急増

アメリカの黒人消費者の間でシャンプーの消費量が急増しており、ヘアケアが基本に戻ってきている傾向がみられるという。グローバルリサーチ会社ミンテルは、黒人消費者のシャンプーの売上は、過去5年間で最大の成長率を記録し、2017年の売上高は推定で4億7300万ドルに達するだろうと9月19日、発表した。2015〜2017年の間で13%の成長率を記録し、黒人消費者のヘアケア市場の19%のシェアを占有すると推定される。

コンディショナーの売上は前年比3.5%増の4億9100万ドルに達する見込み。一方、スタイリング製品の売上高(市場シェア30%)は、2017年、0.4%の成長と停滞する見通しとなった。

消費者の半数(50%)が1週間に1回または1ヶ月に数回、「wash day (洗い流す日)」を持っており髪の毛のメンテナンス強化を心掛けている。日常的なヘアケアに費やす時間は平均21.2分に対し、「洗髪日」には平均63.1分も時間をかけるという。“シャンプーは、もはやクレンジングのためだけに使用される製品ではなく、健康な髪を維持するための基礎になっている”とミンテルの 多文化アナリストToya Mitchell氏はコメントしており、今後もシャンプーの売上高は伸びるだろうと予測している。

一方、リラクサー(髪をストレートにするクリーム)の売上高は2012〜17年の間に36.6%減少し、年間売上高は5億2500万ドルとなる。過去1年間でリラクサー剤を利用した消費者は28%だった。勿論、ストレートヘアスタイルを楽しむ人も多くおり、その方法には自然な髪に熱を加える方法を選ぶと36%の黒人女性は答えているという。 不健康なヘアケア製品や不健康なヘアスタイリング技術を避けて、健康的な髪を維持することへの関心が高まっているようだ。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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