ケールの青汁を販売しているキューサイ株式会社(福岡県福岡市中央）は、九州大学大学院医学研究院循環器内科学の井手 友美講師・ヒュービットジェノミクス株式会社（東京都中央区）と10月18日に開催された「第37回日本高血圧学会総会」において、血圧、血糖値、脂質代謝に対してケール青汁(粉末タイプ)が有効であることを臨床試験で確認した、と発表した。

調査対象者は、30～74歳の男女で健康診断の結果で以下の生活習慣病に関する項目のうち、1つでも該当する人80人。（1.腹囲　男性：85 cm以上、女性：90 cm以上、2.中性脂肪：150 mg/dL以上、HDLコレステロール：40 mg/dL未満のいずれか、または両方、3.LDLコレステロール：120 mg/dL以上、4.収縮期血圧：120 mmHg以上、拡張期血圧：80 mmHg以上のいずれか、または両方、5.空腹時血糖値：110 mg/dL以上、6.BMI（肥満指数）：25以上 ）
キューサイのケール青汁（粉末タイプ）分包を1日2包（7g×2包の14g）を8週間摂取。調査期間は、摂取前期間4週間と摂取期間8週間の12週間。血圧（検査時血圧、家庭血圧）、血中脂質（中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール、 空腹時血糖値、ＨｂA1c（糖化ヘモグロビン）、腹囲、BMIを調査した。
その結果、
1.最高血圧・最低血圧は、ケール青汁（粉末タイプ）摂取により有意に降下した。（グラフ1・2参照）
2.起床時に測定する血圧の最高血圧はケール青汁（粉末タイプ）摂取2週目より、また最低血圧は摂取4週目より有意に降下した。（グラフ3・4参照）
3.空腹時血糖値およびLDLコレステロール(いわゆる「悪玉コレステロール」)が有意に低下した。(表5参照)
4.腹囲が有意に減少した。(表5参照)

この結果を踏まえ、ケール青汁（粉末タイプ）は被験者に対し、血圧・血糖値・脂質代謝の全てにおいて有効であることを確認したので、生活習慣病に関して有効な食事療法のひとつと考えられる、としている。