＜2018年の年頭所感＞株式会社ミルボン 代表取締役社長 佐藤龍二氏

新年、あけましておめでとうございます。

日本経済は、人口減少と少子高齢化が一段と進む中、雇用の改善や企業収益の回復はみられるものの、GDPの約6割を占める個人消費の上昇には、つながっておらず、不安定な経済状況が続いています。

美容界、サロンさまにおきましては、集客と採用が、さらに厳しさを増す中、社会保険・マイナンバー制度に加えて、労務・働き方改革が問われています。多様な働き方への対応や教育方法の工夫などがなされる中、スタッフ一人当たりの生産性、さらには時間当たりの生産性の向上が欠かせなくなっています。

その一方で、客単価をみますと、高単価サロンさまと低単価サロンさまが共に増えており、サロンさまの「2極化」が顕著になってきております。このような中、「労働生産性」を向上していくためには、生涯美容師が育ち続ける、人と教育を中核としたサロンさまの組織創りと、技術と店販による客単価アップが重要になっています。

お客さまをみますと、仕事と家庭・子育てを両立していく女性がますます増えており、限りある時間に対する価値、時間価値は、女性の消費において、より重要な要素になっています。そのような中、サロンさまがお客さまに提供できる、2つの時間価値があります。一つは、お客さまが来店されて、サロンさまで過ごされる時間に対する価値、すなわち滞在時間価値です。もう一つは、お客さまが生活の中で、日々のキレイを感じる時間に対する価値、生活時間価値です。そして、女性は、いくつになってもキレイでありたい。「生涯美容」を楽しみ続けたいと願っています。

技術を売る時代から、ヘアスタイルを売る時代を経て、今、キレイを売る時代、お客さまの「ライフタイムビューティ」をかなえることが求められています。「ライフタイムビューティ」とは、お客さまの人生をトータルに捉え、美容師さんを通じて、女性が一生涯美しく輝き続けられることです。

2018年、ミルボンでは、お客さまの「生涯美容」をかなえ、サロンさまにとっての「生涯顧客」となる「ライフタイムビューティ」を発信し、2つの時間価値を高める「生涯美容師」を応援することで、「労働生産性」の向上をめざします。