【連載】大手化粧品会社の研究(58)ホソカワミクロンの会社研究 ~子会社ホソカワミクロン化粧品が通販主体に販売~(上)

2018.11.8

特集

編集部

粉体処理メーカー、ホソカワミクロン株式会社(大阪府枚方市)が化粧品分野に参入して、今年(2018年10月現在)で満14年が経過した。
現在、化粧品事業は、100%子会社で2014年9月に設立したホソカワミクロン化粧品株式会社(大阪府枚方市)が担当している。
ホソカワミクロン化粧品は、ホソカワミクロンの育毛剤、化粧品の国内総代理店として販売を担当していた株式会社ユノインターナショナル(投資会社東豊産業の子会社)の株式を取得するとともに2014年10月、現社名に変更して子会社化した。また、ホソカワミクロン化粧品の誕生によって育毛剤、化粧品の製造は、ホソカワミクロンが担当、販売をホソカワミクロン化粧品が担当するなど製版一体体制を確立した。

化粧品事業は、親会社ホソカワミクロンのマテリアル事業部が司令塔となり、2004年2月にナノ粒子を用いた材料ビジネスを開始したのが起源。2006年にナノ粒子を用いた育毛剤「ナノインパクト」を開発して通販市場に投入するなど育毛剤、化粧品ビジネスに本格参入した。
2006年以降、現在まで通販市場中心に販売している頭皮・育毛剤は「ナノインパクト100」や育毛促進剤、シャンプーなど約13種類に上る。また、化粧品ブランド「ナノクリスフェア」として美容液、まつげ美容液、ニキビ化粧品など約12種類を販売している。

育毛剤「ナノインパクト」の最大の特徴は、浸透力。それを可能にしたのが毛穴の150万分の1という極小サイズのナノカプセル「PLGAナノカプセル」(乳酸グリコール酸共重合)。
この技術により有効成分をカプセルごと毛根に届けることを実現した。12時間以上にわたって浸透し発毛促進効果がある。

年齢とともに変化する肌の状態に応じて,ハリ,ツヤ,うるおいなどを与える化粧品「ナノクリスフェア」シリーズの特徴は、大きさ160ナノメートルの生体適合性・生体吸収性高分子PLGA(乳酸・グリコール酸共重合体)ナノ粒子を配合したスキンケアシリーズ。
エイジングケア の効果を持つレスベラトロールをはじめビタミンC 誘導体(VCIP)やグリチルレチン酸などの美肌成分をPLGA ナノ粒子に封入し,基材(ジェルやプレストパウダー)内に配合した機能性化粧品である。
肌に塗布するとナノ粒子は肌(角質層)の最深部まで浸透し,そこで美肌成分が持続的に放出される特徴がある。

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