【連載】大手化粧品会社の研究(72)ソーシャルテックの会社研究 ~化粧品ブランド「チャップアップ」を通販市場に投入~(上)

2019.01.21

特集

編集部

株式会社ソーシャルテック(東京都新宿区)は、2012年10月に設立の新興企業。チャップアップブランドで医薬部外品や健康食品の製造・販売事業を行っている。
現在、チャップアップのブランドで通販市場に投入している化粧品(写真)は、男性用育毛剤(写真)をはじめシャンプー、トリートメント、ヘアオイル、ローション、クリームなど約15品目にのぼる。

経営理念は、世の中のコンプレックスをなくしたいということ。薄毛といえばかつては商品を買うのも恥ずかしいというイメージがあった。
同社は、育毛剤のようなコンプレックス商材について「継続的なケアが大事だし、育毛ケアに対する抵抗感をなくすことを目指している」と説く。
同社は育毛剤について「悩みを持つ”ニッチ〟な層にアプローチするのではなく、育毛ケアの啓発を通じて新たな市場の創出を狙う」ことを基本コンセプトに据える。
その考えの基本をなしているのが「すでに市場に存在する商品であっても新習慣の提案や訴求の展開で、その商品の持つ可能性は広がる。既成概念を打ち破ることで商機は得られる」との判断に立つ。

特に、ネットを中心に展開する同社の新規顧客は「アフィリエイト広告」を通じたもの。
アフィリエイト広告とは、インターネット広告の一つで、ある商品やサービスについてブログやWebサイトなどの媒体で紹介して、閲覧した人が購入することを目的とする広告手法。
一般的に、アフィリエイト広告は、成果に応じて費用が生じる成功報酬型の課金形態をとる。成功報酬型とは、「申込」「購入」「問い合わせ」「資料請求」など、広告主が事前に設定した成果まで到達した際に、その件数(あるいは金額)に応じて、費用が発生する形態の広告を指す。
同社は、アフリエイト広告について「男性用育毛剤」の広告露出を高めることで、育毛ケアが進展し、市場が創出される」と説く。

化粧品ブランド「チャップアップ」は、広告の露出向上が奏功し、主な販売ターゲットの平均30歳代の男性を中心に需要が伸びている。
同社の2017年3月期の売上高は、関係筋の推計で「約50億円程度に上る見込み」とされているが信憑性に欠ける。

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