中小企業が取り組む化粧品の新規事業【3】シャルビー、産学でジェル開発、今春、日焼け止めクリーム販売
2015.02.9
編集部
自社開発化粧品の製造・販売とエステサロン事業を行う株式会社シャルビー(鳥取市)は、産学連携で地場の産出資源を活用した”ご当地コスメ”を開発するなど新たな化粧品事業による成長の期待が高まっている。
同社は、1986年に鳥取市内で大手化粧品メーカーの代理店として創業したが、化粧品の販売で培った経験を生かして化粧品メーカーへの転換を図るため2005年12月に法人化。以来、地元産品の原料を使ったご当地コスメの開発を推進するため2009年1月に経営革新計画(中小企業新事業活動促進法に基づく新事業計画認定)の事業認定を受け、鳥取大と地元原料供給事業者3社と連携体を組んで「リトットのたからもの ほほウルル」(写真)を共同で開発、販売を始めた。
開発したご当地コスメ「リトットのたからもの ほほウルル」は、化粧水、乳液、美容液、クリーム、化粧下地の5つの機能を持つオールインワンの保湿ジェルクリーム。
いずれも地元産品で、天然成分のN-アセチルグリコサミン(蟹の甲羅から抽出)や魚のうろこを原料としたフィッシュコラーゲン、天然還元水を配合しており肌への保湿、弾力効果に優れる。
これまで商品化した化粧品は、スキンケア、ヘアケア、メイクアップなど約40品目にのぼる。このうち、地場産品の原料を使って商品化したのは8品目にのぼる。今年の春には、新商品の日焼け止めクリームを販売する。
現在の主な販売チャネルは、webと県内百貨店、温泉保養地の売店などが中心。今後、通販サイトや通販雑誌などにも販路を拡大し、全国にご当地コスメを発信し、認知度の向上を図る。また、自社開発の化粧品は、すべて鳥取産の原料に段階的に切り替えていく考えで、ご当地コスメメーカーとしての指向・役割を促進する。
同社は、2013年度に鳥取県が創設した顕彰制度「経営革新大賞」を受賞している。同顕彰制度は、経営革新計画の目標(付加価値額年率3%以上、経常利益率年1%以上の伸び率)を達成した経営革新計画事業認定の中小企業を対象に表彰しているもので、新規化粧品事業による成長の期待が高い。
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