【連載】大手化粧品会社の研究⑨ナリス化粧品の会社研究 ~訪販事業、新サービスで販促強化、売上ピーク時を下回る~(上)

2018.03.5

特集

編集部

株式会社ナリス化粧品(大阪府大阪市、非上場)は、子会社8社と関連会社1社(平成29年3月31日現在)でグループを形成し、化粧品とその他事業(健康食品・ボディメイク(補整下着)、携帯美顔器等)の2つの事業を主として行っている。1932年4月に個人事業として創業。以来、2018年4月で会社創業85年を迎えた。現在、2つの事業を促進するため、訪問販売、サロン店舗・店販販売、海外展開、OEM、通販、生協・コーポ事業など幅広い事業活動を展開している。

これらの事業について子会社と関連会社の担当区分は、化粧品の製造販売がナリス化粧品、株式会社ナリス コスメティック フロンティア(兵庫県神戸市)、NARIS COSMETICS VIETNAM CO.,Ltd.が担当。
販売サービス担当が株式会社ナリスアップ コスメティックス(大阪府大阪市)、株式会社ナリスウイングスB&H(大阪府大阪市)、株式会社コスメビューマシー(大阪府大阪市)、一般社団法人日本介護美容セラピスト協会(大阪府大阪市)、ナリス近畿南販売株式会社(大阪府大阪市)、Naris Cosmetics of Hawaii,Inc.が担当している。表に連結対象子会社の概要を示す。
訪問販売事業は、エステティックや肌診断サービス、セルフエステ、「デ・アイム」での拠点展開など新しいサービスやシステムを導入し販促を強化。
海外事業は、昭和40年にハワイに進出して以来、ロシアや中国、東南アジアなど次々に開拓してきた。特に、気候や習慣、食生活など国によってそれぞれに違う諸条件を綿密にリサーチし、信頼のブランド「ナリス」の浸透を図っている。
コープ事業は、日本生活協同組合連合会(生協)と共同開発した製品を全国2600万人にのぼる組合員対象に販売している。
OEM(Original Equipment Manufacture)事業は、一般的な受託業のように受注どおりの製品を生産するOEMだけでなく、企画立案からデザイニング、容器設計、処方開発、製造、販売教育に至るまでノウハウを全て提供し、ビジネスをトータルにデザイン・コーディネイトしている。

業績の推移(表)は、売上高が2014年3月期の220億円をピークに年々、減少傾向を辿り未だに回復基調に至っていない。

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