【連載】化粧品・美容関連ベンチャー企業の成長軌跡【13】シャルーヌ化粧品② ~製品、サービス等の提案を広く募集、共同開発、事業化に反映~

2016.09.2

特集

編集部

シャルーヌ・スペシャル肌ケアシャルーヌ化粧品は、法人化以降、現在までに「60歳代の女性を輝かす」ことをモットーにして、美顔器と美顔専用の化粧水をセットにした「肌ケアセット」(写真)をはじめ、プラセンタエキスや水溶性コラーゲン、ヒアルロン酸、植物エキスなど22種類の美容成分を配合した「トリートメントエッセンス」(化粧水)及びオールインワンジュエルクリーム、石鹸など14品目の化粧品を市場に投入、ネット通販主体に販売している。特に、販売にあたって美顔器と化粧水のセット販売を強化するとともに、60歳代の女性を顧客に囲い込むため、定期コースに登録することで、料金が格安になるなどのシステムを導入し、リピート率の向上を図ってきた。

現在でも、高齢者層に絞ったマーケティング集客を展開して差別化を図り、60歳台を中心とする「プレミア世代」の女性層顧客を拡大中。定期コースへの登録促進でリピート率は、約7割に上っている状態。

しかし、化粧品販路の主役が現在の店頭棚置販売(ドラッグストア・量販店・コンビニ)から徐々に通信販売に切り替わりつつありこの2~3年で、主役が交代する可能性が高い情勢にある。

そうした点を踏まえて同社は、60歳台の女性層に、自宅で愛用の化粧品を手軽に受け取れて現金支払いも不要な通信販売方式が今後、インターネットの普及や消費者のライフスタイルの変化を背景に主流になるのは必至と見られる。
その意味で、同社が打ち出したITによるシステム構築は、ネット通販での収益向上を確固たるものにする狙いによる。

一方、消費者のニーズを反映した商品、原料、成分、技術開発などを一段と進めるため、新規開発事業部が窓口になって国内外の法人や個人などから事業化にかかわる提案を募集している。
既存の商品づくりに固執することなく幅広い分野から提案を受けることで、顧客が感動する製品、サービスを開発し、提供するのが狙い。

こうした提案募集による新たな商品、サービスの開発の動きは、同社の技術開発力の底上げが図れる。

ともあれ、提案募集というユニークな活動の中から今後、合従連衡による共同開発やビジネスの勃興が起こることに期待する向きが強い。

 

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