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新しい化粧品原材料として有望なカフェ酸

コーヒーの香り成分のひとつで、抗酸化作用が注目されているカフェ酸の化粧品への応用に関する研究結果が8月21日、「Cosmetics」オンラインに掲載された。

天然源由来の生物活性物質は化粧品成分として有用であることは知られている。興味深い可能性を持つ物質としてフェノール酸が挙げられるが、中でもカフェ酸(カフェイン酸)は、酸化防止、抗炎症、抗腫瘍およびしわ予防作用を有するため、最も有望な活性化合物の1つとして注目されている。局所バイオアベイラビリティを増加させるカフェ酸の輸送能には、美容上興味のある新たな原料につながる可能性がある。カフェ酸は、カフェインよりもコーヒーに多く含まれるクロロゲン酸が、焙煎や抽出の過程で加水分解されて生じる物質で、コーヒーの香りの主成分といわれている。

今回の研究では、カフェ酸を陰イオン性粘土(anionic clay)へ取り込むことに成功したことが示された。研究者らは、ここで得られた層状複水水酸化物ハイブリッド(layered Double Hydroxide Hybrid)は、生物学的利用能が高く、抗酸化活性が長期間持続するため、化粧品原材料として非常に有望であると述べている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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