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資生堂、首のしわの改善効果を新たに発見

昨年、有効成分レチノールによるしわ改善効能効果に対し厚生労働省から承認を取得し、その有効性を追求してきた株式会社資生堂(東京都中央区)は12日、レチノールの効果として新たに「首のしわの改善効果」「8週間での改善効果」「真皮への作用」の3点を見出したと発表した。

これまで、首のしわの程度を判定する客観的な評価基準は存在しなかった。そこで、日本人女性(84名、41歳~69歳)を対象として、レチノールによる首のしわに対する有効性試験を行った。

「レチノールを配合したクリーム基剤を使用した被験者の群(レチノール配合品群)」と「レチノールを配合しないクリーム基剤を使用した被験者の群(レチノール無配合品群)」に分け、1日2回(朝晩)の頻度で首にクリーム基剤を12週間塗布。さらにこの12週間の連用後、使用を止めて2週間後(試験開始から14週後)にも評価した。

首のしわを直接目視して判定した結果、レチノール無配合品群では、首のしわの程度に変化は見られなかった。一方、レチノール配合品群では塗布した期間とともに首のしわが減少し、8週後に有意な減少を認め、12週後にはさらに首のしわが減少した。また2週間連用を止めた後も、レチノール配合品群はしわを減少させたままだった。これはレチノールに効果の持続性があり、しわがすぐ戻らないような状態に変化させている可能性を示唆している。

また、首のしわをレプリカ解析による機器で評価した結果、レチノール無配合品群に変化は見られなかった。一方、レチノール配合品群は、8週後、12週後で首のシワ面積率を有意に減少させた。

以上のことから「首のしわの程度を直接目視して判定した視感判定」と「レプリカ解析による機器での評価」の両方において、レチノール配合品は有意に首のしわを減少させたことから、レチノールに首のしわを改善する有効性が認めらた。

レチノール配合クリーム基剤を使用する前には、首の中央部に深く目立つしわが存在していたが、8週後にはしわは薄くなり、また首全体の肌表面のざらつき感も改善された。先の首のしわへの連用と併せて、同時に目尻のしわに対しても同じクリーム基剤(レチノール配合品またはレチノール無配合品)により首と同様の期間、手法で試験を行ったところ、レチノールは8週間の連用で目尻のしわを改善することが示された。

レチノールの真皮への作用を調べるために、細胞レベルおよびヒトの皮膚で解析。細胞レベルでは、培養したヒトの線維芽細胞にレチノールを添加すると、I型コラーゲンの産生を顕著に促進した。さらにヒトの皮膚では超音波によって皮膚断層画像を測定し、真皮を構成する成分を解析。その結果、レチノールを配合したクリーム基剤を連用すると4週後から真皮を構成する成分の密度が高まることを認め、レチノールは真皮構造の再構築に寄与ししわを改善している可能性が示唆された。

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