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(86)ベルリーナの会社研究 ~愛用者の口コミで化粧品を拡販~(上)

自然派化粧品の開発・販売会社の株式会社ベルリーナ(大阪府大阪市)は、1977年に創業。以来、現在までの42年間、テレビコマーシャルや雑誌等の宣伝広告を行わず愛用者の”口コミ〟を頼りに拡販を図ってきた。
女性の美しさは「内面美」と「外面美」そして「精神美」の相乗効果であることを提唱し、天然自然派素材ベースの化粧品開発・販売にこだわったことが多くの女性から支持・共感された。

自然由来の原料やそれをもとにつくられた成分(植物エキスなど)が使用されている化粧品「自然派化粧品」の代表が基礎化粧品の「モイスチュアエクストラシリーズ」(写真)である。
同シリーズは、皮脂膜を基本に処方されたスキンケアをはじめファンデーション、ヘア&ボディケア及び天然植物原料だけでできた髪と頭皮に優しいカラーリングトリートメントで、頭皮のデトックスと髪のトリートメント作用がある薬用スカルプローション「ヘナ」など主に4商品13品目を商品化して通販や特約店を介して美容サロン等に卸販売している。

販売を強化しているヘナの販促について同社は、サロンでの使用を検討してもらうため、ヘナ染めの体験会に加え、ヘナとヘアカラーの違いやヘナの歴史や産地、製品特性などを詳しく説明。また、トリートメントメニューの提案やサロン導入事例等についても説明会を行うなど口コミによる浸透を図っている。
こうした自社開発化粧品について「いずれも肌につけた時になめらかで、しみとおるような感触が特徴」という。

同社にとって特約店と美容サロンとの信頼関係は、何よりも増して重要視している。取引している特約店の多くが20年、30年の長きにわたって事業を行っており、営業に大きく影響するだけにコミュニケーションは欠かせない。特に、化粧品販売に直結するサロンの事業展開には意欲を燃やす。
自宅の一室をサロンとして有効活用し、同社で学んだフェイシャルエステやメークアップの施術を行う。
同社は、現在、取引している特約店数やサロン数について非公開しているが「結婚、出産を経験した女性でも自宅サロンなら自分の好きな時間に予約が取れ家事や子育ての両立が可能」としてサロン事業にかける期待は大きい。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

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