世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

①化粧品・美容各社の業績と企業買収 ~化粧品各社好決算続く、インバウンド需要反映~

化粧品の需要が好調だ。経済産業省調査による2018年の国内化粧品市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、前年比103%増の2兆5450億円となった。また、2018年の国内化粧品市場規模は、約25兆円に達した。好調要因として訪日外国人客によるインバウンド需要の取り込みや機能性化粧品の需要増加などが市場を牽引した。

先行き、東京オリンピック・パラリンピックに向けてインバウンド需要が継続するとみられるほか、海外での需要増加を要因に市場を牽引する見込み。
こうした好調を映して株式会社資生堂(東京都中央区)、花王株式会社(東京都中央区)、株式会社コーセー(東京都中央区)、株式会社ポーラ・オルビスホールディングス(東京都中央区)、株式会社ファンケル(神奈川県横浜市)の化粧品大手5社の業績も明るさに覆われている。

化粧品売上高の順位は、第1位が資生堂で2018年12月期における日本、中国、欧米等5ヵ国合わせた売上合計9584億円に加えて、トラベルリテール事業とプロフェッショナル事業、その他事業合わせた化粧品売上高は1兆810億円に上る。
第2位は花王で2018年12月期における化粧品売上高は、化粧品事業2796億円、スキンケア・ヘアケア事業3414億円合わせて7210億円に上る。
第3位は、コーセーで2019年3月期における化粧品事業とコスメタリー事業の2事業合わせた化粧品売上高は3295億円に上る。
第4位は、ポ―ラ・オルビスホールディングスで2018年12月期におけるビューティケア事業による化粧品売上高は2312億円に上る。
第5位は、キリンホールディングス株式会社(東京都中野区)傘下に入ったファンケルの2019年3月期における化粧品売上高は、ファンケル化粧品567億円、アテニア化粧品115億円、ボウシャ26億円、その他6億円の合計715億円に上る。

一方、脱毛、フェイシャル、ボディシェイプ、ブライダルエステなどの施術サービスを行うエステティック業界は、人口減少、少子高齢化で需要が頭打ちの状態。加えてエステシャンなど人手不足が足かせになって経営は安定化にかける。
エステティックサロンの市場規模(2017年度)は、業界専門会社の調査で、前年度比0..2%増の3579億円に上ると見込まれている。

エステティック業界(美容業)の売上高トップは、RVH(東証2部上場)で2019年3月期(連結)のグループ総売上高は587億円。そのうち、エステティック関連のレディースサ―ビス事業の売上高は、550億円に上る。その他、有力エステティック企業としてTBCグループ株式会社(東京都新宿区)やミス・パリ・グループ株式会社(東京都中央区)傘下の株式会社シェイプアップハウス(東京都中央区)など2社がある。しかし、2社は、事業規模や業績等について未公表のため、正確な実態が把握できない状況にある。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New

加藤勇

顧問記者/ジャーナリスト

元日刊工業新聞編集局部長。欧州、米国特派員を含め記者歴通算45年。ベンチャー、中小・金融政策専門経済ジャーナリスト。「レバレッジ金融至上主義の崩壊」など著述多数。本誌では主に、経済部門、企業取材を担当。

  1. 女性経営者連載11・ミック・ケミストリー(下) ~営業と技術が一体となってOEM受注~

  2. 女性経営者連載11・ミック・ケミストリー (下) ~営業と技術が一体となってOEM受注~

  3. 女性経営者連載11・ミック・ケミストリー(上) ~研究所で自前化粧品を開発、クリーム人気商品に~

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP