大腸がんリスク因子の特定に期待!世界初コリバクチンの化学構造の全容解明に成功

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2021.04.2

編集部

静岡県立大学発ベンチャーの株式会社アデノプリベント(愛知県名古屋市)は、 静岡県立大学薬学部の渡辺賢二教授の共同研究グループとともに大腸がんリスク因子コリバクチンの化学構造の全容解明に成功したと発表した。
この研究成果は、化学分野において最も権威のある国際化学雑誌『Journal of the American Chemical Society』 (Impact Factor: 14.612) 電子版に2021年3月31日付けで掲載されている。

「コリバクチン」は、一部の大腸菌が腸内で生成する遺伝毒性物質(遺伝子に損害を与えたり、 異常を誘発させる物質)で、大腸がん患者の7割が保持し、 発がんリスクの因子と考えられている。しかし、非常に不安定な物質であるため検出が難しく、「コリバクチン」がつくられる際に特異的につくられる酵素活性を見ることにより、 「コリバクチン産生菌」の有無が判定されていた。

今回、世界で初めて遺伝毒性物質「コリバクチン」自体を捕え、 その化学構造の全容解明に成功したことから、 今後大腸発がんの予防マーカーとしての活用や、「コリバクチン」除去の治療法の開発にも期待できる。

参考リンク
株式会社アデノプリベント

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