世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

更年期に良いという大豆製品は若いうちからが効果的

植物エストロゲンのひとつとされる大豆イソフラボンは、女性ホルモン(エストロゲン)に化学構造が似ているため、特に閉経期の女性に良いとされ、骨粗しょう症の予防や更年期障害の緩和などに効果があると言われている。

7月28日に「Menopause」オンライン版に掲載された論文では、大豆がアテローム性動脈硬化症の予防に効果のある可能性を示唆した。アテローム性動脈硬化症とは、動脈の内側にコレステロールなどの脂肪のかたまり(アテローム)が付着して起こる動脈硬化。閉経により減少するエストロゲンは脂質代謝にも影響を与えている。このため閉経後に、脂質であるコレステロールの値が急激に上昇、動脈硬化の原因となることが知られている。

今回の研究は、卵巣を除去することにより人工的に閉経状態にしたサルが用いられた。対象となったサルを、動物性タンパク質豊富な食事を閉経前後通じて続けたグループ、大豆イソフラボンを主とする植物性タンパク質豊富な食事を閉経前後通じて続けたグループ、動物性タンパク質から閉経後に植物性タンパク質食に変更したグループ、植物性タンパク質から閉経後に動物性タンパク質に変更したグループの4つに分けて観察した。その結果、閉経前後を通して植物性タンパク質を摂り続けたグループのコレステロール値が最も低く、動脈にプラークが付着している割合も低かった。

女性に良いとされる大豆は動脈硬化の予防に、若い時からの摂取が効果的のようだ。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New

橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

  1. 男性・家族歴・重症度でニキビ瘢痕有病率に差異

  2. ニキビへの新技術Photopneumatic Technology

  3. 時間制限食とカロリー制限食の減量効果に差なし

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP