連載・新興市場上場の美容業界各社の経営・事業動向に迫る【2】 ビューティガレージ、3年後売上高100億円を目指す
2014.09.9
編集部
理美容商材をビューティーサロン向けにネット通販する株式会社ビューティガレージ(マザーズ上場)は、初年度の2014年4月期から最終年度の2017年4月期までの3ヵ年中期計画で、年率平均成長率15.7%、売上高100億円を目指す。
同社は2003年4月に法人設立し、10年後の2013年2月に東証マザーズに上場した。現在、美容室・商業施設などの企画・設計・施工や理美容家具のデザイン設計などを行なう株式会社タフデザインプロダクト(2001年3月設立)と、求人・転職サイト「サロンキャリア」の企画・運営を行なう株式会社サロンキャリア(2013年5月設立)の連結対象の2子会社を傘下に持ちグループを形成。物販、店舗設計、周辺ソリューションの3領域を中心に事業を展開している。
物販事業は、ビューティ―サロンで使われるセットチェアやシャンプーチェアをはじめ、エステサロンで使用されるエステベッド、エステ機器、化粧品などをネット通販サイト「ビューティーガレージオンラインショップ」を構築してビューティ―サロンを主顧客に販売している。
「ビューティーガレージオンラインショップ」の登録会員事業者数は、2014年4月末で過去1年間に購入履歴のあるユーザー「アクティブユーザー」を含めて約27万社にのぼる。また、携帯電話やスマートフォンの通販サイトも運営し販売している。
こうしたネット通販に加えて全国に10ヵ所のショールームを開設して50万点を超す理美容商材を展示し、対面販売にも力を入れている。特に、2013年6月に埼玉、横浜の2ショールームを統合して開設した本社ビル内の総合ショールーム(延べ床面積3300平方㍍)は、3階がエステ・ネイルショールームと商談ラウンジ、4階理美容ショールーム(写真)、5階美容商材を展示・販売する「ビューティガレージストア」で構成され、プロ専用理美容器具・エステ機器・機材から消耗品・化粧品まで理美容・エステに必要な商材を揃えている。
今期(2015年4月期)の業績(連結)は、事業別売上で物販事業56億100万円(前期比13.8%増)、店舗設計事業14億5400万円(同14.5%増)、周辺事業3億3400万円(同25.7%増)の総売上高73億9000万円(同14.4%増)を見込む。また、利益面では、物販事業でのスマートフォンサイト売上げをさらに高めるため、年内にもスマートフォン専用サイトの大幅リニュアール、今年5月に子会社の株式会社タフデザインプロダクトによる5番目の拠点「名古屋支店」開設、通販カタログの発行部数拡大などによって収益を押し上げるのは確実と見られ、営業利益3億4900万円(同15.2%増)、当期純利益2億1800万円(同26.8%増)と2期ぶりの増益を見込む。
引き続き、サロン開業後の経営を継続的に支援し教育・採用支援などのサービス拡充に注力する一方、リピート・ストック型商材の化粧品や消耗品の売上げ拡大を図るなどしてフロー&ストック型の収益構造に進化させて3年後に売上高100億円の大台乗せを狙う。
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