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アメリカ美容市場で木炭が次のブームにと注目度アップ

米ABCニュースのウェブ版では「Charcoal Next Big Thing in Beauty」というタイトルで木炭が美容市場で次のブレイク商品として注目されていると9月12日、紹介された。古代からアイメイクなどに利用されている炭は、近年、多様な用途に採用されて復活、消費者にアピールしている。石けん、アイライナー、ファイシャル・クレンジング、歯磨き粉、さらにはジュースにまで米国市場では商品化されている。

米エスティローダー傘下のナチュラル化粧品大手オリジンズは炭の成分配合の石けんやファイシャル、ボディマスクの製品ラインを積極的に市場投入している。アクティブ・チャーコール・ボディソープ「Skin Diver」は希望小売価格15ドルで、アクティブ・チャーコール・マスク「Clear Improvement」は25ドルで販売。

ニューヨーク、マンハッタンのLing Spa(リング・スパ)ではcharcole facialのメニューで90分260ドルのフェイシャルを提供している。オーナーのリング・チャン氏は、木炭は肌から毒素を吸収する効果に優れた成分があるとし、「インスタントにできるフェイスリフトのようなものだ」と述べているという。

木炭の成分配合の歯磨き粉は歯の美白効果に優れていると評価する美容ブロッガーも登場している。最大手のオンラインショッピングサイトで検索してみると、驚くことに多数のブランドの炭歯磨き粉のリストが出てきた。その中には日本のブランドの小林製薬の“スミガキ”も仲間入りしていた。

さらには、カリフォルニア州に本社を置く Juice Served Hereは炭入りジュースの販売を開始した。同社では1〜21の番号で生野菜を中心にした生ジュースを販売しており、ナンバー19は“チャーコール・レモネード/炭レモネード”。黒い水のように見えるジュースの味はやや水っぽいレモネードらしい。ロサンゼルス市近郊のウェストハリウッド、パサディナ、カルバーシティ、ベニスに店舗を構えながらオンラインでのジュースクレンズ販売も展開している。今後、炭がどのような商品に応用されるのだろうか、興味津々だ。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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