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米国男性はオードパルファム、女性はオーデコロンを好む

米国の香水マーケットの最近の傾向を調査すると男性ではフルボディのオードパルファム(EDP)の売上が急成長中で、女性ではオーデコロン(EDC)などの軽い濃度タイプの香水の売上が伸びている。このほど、グローバル情報会社NPDグループが発表した過去3年間のプレステージ香水の売上推移から、このような傾向が明らかになった。

男性のプレステージブランドのEDPの売上高は、ほぼ2年前から倍増しており2014年3月から2015年2月までの12ヶ月間の売上高は5,100万ドルに達した。濃度の強い香水はこれまでのアメリカ人男性の間ではあまり使用されていなかったとの指摘もあり、新興カテゴリとして注目されている。マルチカルチャーな男性消費者の趣向が反映されてきており、「男性は香りとの新しい関係を確立しており、実験と洗練のレベルが上昇しているようだ」と NPDグループのグローバル 美容業界のアナリストのカレン·グラント氏はコメントしている。Screen Shot 2015-05-03 at 12.23.29
一方、女性のプレステージブランドの売上高1位はEDCで、2014年3月から2015年2月までの12ヶ月間の売上高は6,960万ドルだった。女性はナチュラルなメークの流れに沿って、アパレルもよりカジュアルな方向に向かっており、香り市場も柔らかく、軽い濃度のタイプへのシフトが顕著になっている。Screen Shot 2015-05-03 at 12.21.25

外出先での利用を目的とするスプレーやロールタイプの香水製品は男性、女性の両方の市場で拡大が見られる。quick fixes(クイックフィックス)、on-the-go(移動中)はビューティー業界では新しい話題の言葉であり、持ち運びが便利で効果的なアイテムは香水をつけるのが日常的になった消費者へのアピールの度合いは高い、などとグラント氏は分析している。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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