ユーグレナ、ベンチャー大賞受賞、20億円の投資ファンド創設も

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2015.07.8

編集部

ユーグレナ、ベンチャー大賞「ベンチャーを日本経済成長の起爆剤にする」―。こんな安部政権の成長戦略でベンチャーの活性化・支援策の一環として初めて打ち出したベンチャー企業の経営者表彰制度「日本ベンチャー大賞」(経産省主催)の内閣総理大臣賞にユーグレナ(東証1部)が選ばれ、表彰(写真)された。また、ユーグレナは、政府のベンチャー支援に呼応して20億円にのぼる新ファンド「次世代日本先端技術育成ファンド」(通称・リアルテック育成ファンド)を創設し、ベンチャー企業に本格投資することになった。

政府が打ち出したベンチャーへの投資減税などと合わせて打ち出した表彰制度「日本ベンチャー大賞」度は、事業の成長発展に著しい功績を上げたビジネスモデルのベンチャー企業を表彰することで、ベンチャーの輩出を喚起し日本経済の活力に繋げようというもの。

既存のベンチャー表彰制度は、経産大臣などの大臣表彰が主体であったのに対し、同大賞は初の総理大臣表彰。それだけ政府の経済成長戦略にかけるベンチャー政策の期待の大きさが伺い知れる。

日本ベンチャー大賞の内閣総理大臣賞を受賞(今年2月)したユーグレナは、藻の仲間でビタミンやミネラルを豊富に含むミドリムシの大量培養に成功。ミドリムシを配合した化粧品やお菓子、サプリメントなどを次々と商品化。昨年12月には、東証1部に上場した東大発ベンチャー。現在、ミドリムシをジェット燃料として商業化する新たなビジネスに取り組むなど事業領域を拡大中。

ユーグレナは、政府のベンチャー支援に呼応して化粧品、お菓子などの事業で稼いだこれまでの収益を次世代のベンチャーに投資する新ファンド「リアルテック育成ファンド」を今年4月にSMBC日興証券とリバネスの2社と創設した。

現在、子会社のベンチャーキャピタル(VC)「ユーグレナインベストメント」を介して成長著しいベンチャーへの投資や事業支援などに乗り出している。

リアルテック育成ファンドは、今年度中に日本たばこ産業、三井不動産、吉野家HD、ロート製薬なども出資する予定でファンド総額は、現在の20億円から50億円に増える見込み。なお、同ファンドは、経済産業省のベンチャー投資促進税制の制度認定を受けている。

同税制制度は、投資額の80%までを損金算入できるもの。ベンチャー投資を優遇税制扱いとすることで、投資促進を図るのが狙い。

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