【連載】小さな泡“ファインバブル〟の秘めたるパワー【5】ファインバブルの人体への効能・効果、実証試験必修

2015.11.12

特集

編集部

超微細泡“ファインバブル〟を活用したビジネスの勃興や新産業の創出は、地盤沈下を起こしている企業の新たな活性化を生み出す原動力になるものとして期待が高い。特に、ファインバブル活用のビジネスは「新手の稼げる事業」として大企業や中小・中堅企業、ベンチャー企業がこぞって注目し、地方の中小・中堅企業を中心に参入が相次いでいる。

そうした中で、ファインバブル装置メーカーがファインバブルのマッサージやリラックス効果をうたい文句にエステサロンや老人・介護施設、スポーツジム、一般家庭向けに「ファインバブル風呂」として売り込みを図っている。
「ファインバブルの風呂に浸かりながら、マッサージを繰り返すことで、血行を促進する効果がある」として売り込みに懸命。

こうしたファインバブルのユーザーに対してファインバブル装置メーカーは、住宅・住設メーカーなどと提携して売り込みを図る一方、サロン店舗設計事業者が住宅施工事業者と組んで受注に乗り出すケースが見られる。

最近では、水素とファインバブルの特性を利用した水素ファインバブルを発生させたバスも登場している。

いずれも抗酸化作用によって美容と健康に良いことが注目されて、飲む水素水と合わせて水素ファインバブルの健康面に注目が集まっているもの。ただし、ファインバブルの人体、ヘルスケア分野での効能・効果については、科学的な実証(エビデンス)試験が必修でなければならない。その意味で、人体へのファインバブルの効能・効果は、より慎重さが要求される。

ファインバブル登録マークここへきて業界団体のファインバブル産業界は、10月に大阪市内の中小事業者が開発した「マイクロバブルトルネード」(発生装置)を登録制度(写真=登録マーク)の第一号製品として認定した。今後、認定製品が相次いで市場に続々、投入される動きにある。

ファインバブル発生装置は、ファインバブル化させる気体の種類を変えることで、目的に合わせた効果を作り出すことができるため、応用範囲は広い。

化粧品業界にあっては、大手化粧品各社がファインバブルの応用製品開発に取り組んでいるが現段階では、具体的にどのような製品開発に取り組んでいるのか、全容が明らかでない。

ともあれ、ファインバブルの用途開発、応用開発がさらに進めば、無限の新市場がグローバルに広がる可能性を秘める。

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