【連載】化粧品各社のイノベーション研究【4】フォーシーズホールディングス③~売上高、営業利益を重視~
2015.12.4
編集部
株式会社フォーシーズホールディングスが行う化粧品及び健康食品の通信販売事業を取り巻く環境は、引き続き他業種からの新規参入や低価格化、販売チャネルの多様化などに伴い、新規顧客の獲得が難しくなるなど厳しい状況が続く。
このような状況のもと同社は、2015年2月1日付けで株式上場市場をこれまでの東証マザーズから東証2部に変更。同時に企業イメージを再構築するため、同日付で社名をフェヴリナホールディングスから現社名に変更した。
引き続き、売上高及び営業利益を重要な経営指標と位置付けてM&Aを積極的に行い、中長期的な視点に立って企業価値の向上に取り組む。
今期の業績(2016年9月期・連結)予想は、株式会社フェヴリナと株式会社サイエンスボーテの2子会社が展開する化粧品・健康食品の通信販売事業(コミュニケーションセールス事業)が引き続き好調。特に、新たなヘアケアブランド「ディアレスト」を立ち上げ、新規顧客層の取り込みやリピート率の向上を図る。同時に、季節に応じた新製品を適宜、投入する計画で、12月1日からボディ&パーツケア専用のアイテムとして「ボディクリームミスト」(写真)やハンドクリーム、リップクリームなど3商品を新たに市場投入した。
また、子会社の株式会社クレイトン・ダイナミクスが行うカラーコンタクト事業と子会社Cureが事業を行う化粧品卸事業がともに本格的に寄与することなどを要因に、収益が好転すると予想している。
こうした要因から今期売上高は、前期比72.7%増の41億円と大幅に伸長する見通し。また、営業利益1億2500万円(前年同期比42.9%増)、利益9000万円(同184.6%増)と増益を予想。
同社では、売上高、営業利益を重要な経営指標と位置づけて引き続き事業に取り組んでいく。今期営業利益率(*売上高に占める営業利益の割合)は、前期比0.6ポイント程度、下回り3.0%を予想。表に業績と経営指標の推移を示す。