【連載】化粧品各社のイノベーション研究【10】アイケイ② ~オリジナル化粧ブランドLBの拡販を強化~
2016.01.26
編集部
子会社の株式会社フードコスメ(東京都中央区)が展開している化粧品事業「スキンフード事業」は、韓国化粧品メーカーのフードコスメティック社と2009年6月に国内総代理店契約を結び、「スキンフード店舗」(写真)の多店舗展開による食べ物由来の韓国コスメ販売を行っている。
店舗展開は、駅中の専門店へのテナント出店が中心で、今年1月現在の店舗数は、20店舗を数える。
同社はフードコスメ事業について、「円安や韓流ブームの終焉などで収益は厳しい状況にあったが、店舗のスクラップ&ビルドの推進、販売員の接客教育の強化などが奏功して、今期(2016年5月期)は黒字が見込める」としている。
自社のオリジナル化粧ブランド「LB」(写真)の拡販も注目される。オリジナルブランドLBの展開は、2013年からで現在、口紅、アイシャドウ、メイクアップ化粧品など約65品目(アイテム)を市場に投入している。
販売チャネルもこれまでの生協ルート中心から新たに百貨店、ドラッグストア、バラエティショップ、自社のECサイト、海外店舗など新規ルートを大幅に開拓。すでに、海外を含めてドラッグストアやバラエティショップなど合わせて600店舗に卸販売している。
同社では、今期中に自社ブランドの新商品7アイテムを市場に投入し、PB商品の拡販をさらに促進する。
新商品投入は、ハト麦スムージなどの健康食品や化粧品のハト麦水おしろいなどハトムギ関連商材のラインナップを増やして行く計画。
同社の今期(2016年5月期)連結業績見込みは、メーカーベンダー事業で雑貨や食品を問わず「美容・健康」をキーワードとした商品開発やPB商品の粗利益率向上への取り組み、また、スキンフード事業で顧客に喜ばれるサービス実践や本部スタッフによる店舗サポートの強化、PBブランド商品の拡販などが奏功して顧客数の増加、既存店の収益力が改善。この結果、売上高143億円(前期比14.6%)、営業利益2億1000万円(同228.1%増)、最終利益1億2000万円の黒字を見込む(表参照)。