薬用作物の産地化に向け個別相談会を開催

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2016.11.14

編集部

相談風景薬用作物産地支援協議会(会長・坂野雅敏氏)主催の関東地区を対象にした「薬用作物の産地化に向けた地域相談会」が11日、埼玉県内で開催され、個別相談会を通じた生産者らとの情報交換が活発に行われた。

同協議会は、一般社団法人 全国農業改良普及支援協会(同)と日本漢方生薬製剤協会(会長・加藤照和氏)が今年2月に設立したもので、平成28年度農林水産省支援事業「薬用作物産地支援体制整備事業」の一環として、全国8か所において相談会を開催しているところ。

全体相談会開催に先立って、坂野氏のあいさつが代読され、「すこしでも多くの実需者と生産者のマッチングがかなうことで栽培の実現が進めば、今後の農業活動の活性化につながるとともに、医薬品産業が国民の健康により一層寄与する」との期待が寄せられた。

挨拶また、農水省生産局地域対策官の谷むつえ氏は、冒頭のあいさつで、「薬用作物の産地化に取り組むとなると、実際、栽培技術はどうしたらいいのか、指導者はいるのか、どこに販売したらいいのか、出荷前の調整はどうすればいいのかなど、さまざまな課題がある」との認識を示した。

こうした課題の解決に向けて、実需者のマッチング、地域に合った栽培技術の確立、薬用作物にも使える農薬の登録促進、新しい技術開発の支援を行ってきたことを強調。さらに、「今後、産地が増えたら、種苗の安定供給はどうするかというのも課題になる。来年度には種苗供給産地の確立も取り組んでもらうよう検討している」と語った。

同協議会では、今年度から常設の相談窓口を設置するとともに、こうした相談会を通じて情報提供、相談を実施したり、指導者の研修を行っている。

日漢協では、平成25年度~27年度の3年間にわたり、「薬用作物の産地化に向けたブロック会議」を農水省、厚生労働省と共同で開催してきた。ブロック会議を通じて、薬用作物の栽培品目、土地の選定、栽培方法の検討、収穫物の品質要求、コストの見込みなどの課題を解決することが必要であることがわかり、これらの解決に向けた継続支援を行う場として、今年度から薬用作物産地支援協議会に引き継がれた。

参考リンク
一般社団法人 全国農業改良普及支援協会
薬用作物産地支援協議会
日本漢方生薬製剤協会

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