【連載】天真堂社長児玉和之氏に聞く天真堂、I0TとAI搭載の次世代型化粧容器開発

2017.04.7

特集

編集部

医薬部外品OEM事業を展開する株式会社天真堂(東京都江東区、社長 児玉和之氏)は、
次世代型化粧容器「IoT容器」(写真=特許申請済)の開発に取り組んでいる。同容器は、物のインターネット「Internet of Things」(IoT)技術と人間の自然言語などを理解する人工知能「Artificial Intelligence」(AI)技術を搭載したインテリジェント知能容器。年内にもコストダウンを図り量産化にメドを付けてパーソナルユース「BtoC」(Business to Consumer)向けに拡販する計画。

新化粧品容器は、容器の底辺部にボタン電池つき基盤から発するセンサーを埋め込み、容器の蓋に取り付けた鏡で反射させてセンサーとスマートフォン専用アプリケーション「TEN」をブルーツース通信(デジタル機器用の近距離無線通信規格)で連動した構造を成す。
容器の特徴は、蓋の開閉に合わせて光センサーが反応し、中身の減り具合を感知して使用量を計測。同時に、専用アプリケーションに転送した通信データをもとに人工知能がユーザーの消費を予測して購入者に再購入を通知・提案できる。約2年前に児玉社長個人名で特許を申請済、この1年以内にも特許が下りる見通し。

同社がインテリジェント容器を開発に乗り出したのは、主力ユーザーの通販事業者が容器の費用対効果を改善し商品購買力を向上させるなど売れる仕組みつくりを支援するのが狙い。
しかし、パーソナル市場で販売して行くためには、容器底辺部に埋め込んだ基盤の低コスト化や製造コストの削減などが課題。このため中国・深圳などの事業者と連携して課題の解決に動いている。同社は「年内にも技術・製造面でメドを付けて事業化に乗り出す方針」としている。さらに、化粧品容器のIoT化を実現した後に味噌、醤油、油など食品用の容器にも応用して実用化を図る考えで現在、食品メーカーなどと折衝を図っている。

#

↑