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スクロール、TSIが国内外の化粧品会社を買収

アパレル業界の化粧品会社買収が活発な中、アパレル・ファッション雑貨、化粧品などの通信販売事業や電子商取引(EC)事業者向けのソリューション事業等を展開する株式会社スクロール(静岡県浜松市、東証1部)と株式会社TSIホールディングス(東京都港区、東証1部)が化粧品会社を買収し、化粧品分野に新規参入した。

スクロールは、天然由来成分の化粧品等を製造・販売する株式会社ナチュラピュリファイ研究所(東京都中央区)の株式を取得(今年1月)し、子会社化した。ナチュラピュリファイ研究所の大株主であるライジング・ジャパン・エクイティ第一号投資事業有限責任組合から全株式を購入して傘下に収めたもの。

ナチュラピュリファイ研究所は、ミネラルファンデーションを中心とした100%天然由来成分の化粧品等を「24h Cosme」のブランドで、ドラッグストアやバラエティショップ等で販売。直近の売上高は、約15億円程度にのぼる。

スクロールがナチュラピュリファイ研究所を買収したのは、化粧品や健康食品などの健粧品事業においてブランド力の高い商材を導入することで、グループ全体のシナジー効果と収益拡大に繋げる狙い。

一方、2011年6月に株式会社東京スタイルと株式会社サンエー・インターナショナルの株式移転による共同持株会社として設立されたアパレル会社「TSIホールディングス」は、2016年5月にイスラエルの自然派化粧品「ラリン」を販売するラリンジャパンの発行済み株式70%を取得して子会社化した。引き続き、同社は、新たな化粧品会社の買収を虎視眈々と狙う。

次の化粧品会社買収には、2015年7月に資本業務提携と第三者割当増資を引き受けた日本政策投資銀行(DBJ)が協力する公算が強い。

両社の資本業務提携では、TSIホールディングスが国内外での事業拡大を検討する際、DBJのネットワークを活用したM&Aなどの個別案件やプロジェクトのアドバイス・実行支援等について協力することで合意している。引き続き、DBJは、TSIホールディングスの買収案件について一役買うものと見られる。

アパレル業界は、消費構造の変化で、これまでの量的拡大策から一転、店舗の統廃合など質的転換に迫られ、大手アパレルの株式会社オンワード(東京都中央区)も買収によって化粧品分野に新規参入した。「化粧品は、収益単価が高くアパレルと同じ女性を中心とした消費構造にあることから、アパレル会社にとって化粧品は魅力的な市場として捉えている」とアパレル各社は一様に口を揃える。

それだけに今後とも、国内外にわたってアパレル企業の化粧品会社買収が展開されるのは必至とみられ、アパレルから化粧品分野になだれ込む動きが一段と顕著になりそうだ。

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