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2016年度のスキンケア市場は前年度比2.4%増、TPC調べ

TPCマーケティングリサーチ株式会社(大阪府大阪市)がこのほどまとめた「2018年スキンケアのアイテム別市場分析調査」によると、2016年度のスキンケア市場は、前年度比2.4%増の1兆799億円となったことがわかった。

2016年度のスキンケア市場は、外国人観光客によるインバウンド需要が落ち着きはじめたことから、各社は国内顧客へのアプローチを強化することで売上を伸ばしているのが特徴。

ブランド別にみると、シェアトップはP&Gプレステージ合同会社(兵庫県神戸市)の『SK-Ⅱ』で383億円。同ブランドは、主力化粧水のキャンペーンなどを実施することで引き続き20~30代の新規顧客を獲得している。このほか、新日本製薬株式会社(福岡県福岡市)の『パーフェクトワン』や株式会社協和(東京都新宿区)の『フラコラ』、株式会社アイム(香川県高松市)の『ライスフォース』などの通販系ブランドでは、販促への注力が奏功して好調に推移している。

アイテム別にみると、シートマスクやクレンジングなどが好調に推移しており、シートマスク市場は前年度比8.0%増の405億円と全アイテムのなかで最も高い伸長率。同市場は、株式会社グライド・エンタープライズ(東京都渋谷区)の『ルルルン』や株式会社スタイリングライフ・ホールディングス BCLカンパニー(東京都新宿区)の『サボリーノ』など、セルフ系ブランドが伸長したことが寄与している。

クレンジング市場は、前年度比3.9%増の876億円で推移している。同アイテムは、“洗浄力の高さ”と“肌へのやさしさ”の両立が必須となっていることから、各社は各剤型のデメリットを解消する工夫を凝らし、ニーズに対応。また近年は、同ニーズに対応した剤型としてバームが人気を獲得しており、なかでもプレミアアンチエイジング株式会社(東京都港区)の『D.U.O. ザ クレンジングバーム』の売上高は、前年度比2.7倍以上となっている。

2017年度のスキンケア市場は、2016年度比2.3%増の1兆1,044億円となる見込み。株式会社ポーラ・オルビスホールディングス(東京都中央区)と株式会社資生堂(東京都中央区)では、消費者の肌悩みの上位である“シワ”に対し、それを“改善する”ことを謳った商品を発売。これにより、美容液市場は同比5.0%増、クリーム(ジェル・ゲル)は同比4.4%増とそれぞれ大きく伸長する見通しだ。

また近年は、世界中で大気汚染が問題視されていることを受けて、各社は大気汚染が肌に与える影響に着目。今後は、化粧水や乳液などで大気汚染から肌を守る“アンチポリューション”を謳う商品が増える見通し。このほか、花王株式会社(東京都中央区)の『ソフィーナiP』などのヒット以降、まずは肌の状態を整えることを重視した“肌の土台づくり”に着目したブランドが増加。美容液に加えて、洗顔料などの他のアイテムにも同訴求が広がるとみられる。

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