FacebookやLINEなどのSNS（ソーシャルネットワーキングサービス）を使用したプロモーションは、若年層への商品訴求ツールとして欠かせないものになった。しかし、ただ単に商品特長の紹介にとどまるのでは差別化は図れないのが現状だ。SNSでは、「スタンプ」が若年層の間でマストアイテムとなっている。スタンプは、「かわいい」「残念」など自分の感情を表現してコメントする機能で、メールでいえば絵文字のようなアイテムとなる。大手SNSのLINEは、有料スタンプの売り上げが2カ月間で3億5000万円に上るなど、大きな収益力もある。この「スタンプ」を利用した販促に、コーセーが取り組み始めた。

同社はこのほど、「エスプリーク」の新商品「ルージュ ステイマジック（エッセンスリキッド）」の発売に合わせ、世界初となる「動いて歌う」スタンプ（＝画像）を開発。株式会社カカオジャパンが提供する「カカオトーク」に、「エスプリーク」の公式アカウントを開設、オリジナルスタンプのダウンロードサービスを実施している。「エスプリーク」のイメージキャラクターである安室奈美恵に似せたキャラクターが動いて歌うもので、世界で初めての「動いて歌う」オリジナルスタンプとなる。7 月16 日から12 月31 日までの期間限定で配信する。

オリジナルスタンプは、全部で6種類。新商品のテレビCMソングでもある“Neonlight Lipstick”（発売日未定）の楽曲付きで、「白雪姫」をテーマに、真っ赤なドレスを着た安室キャラクターが気持ちを伝えるものになっている。若者の間では、ユニークかつ最新のスタンプを使用することが、流行への敏感さを示す格好のアピール材料となる。こういった若者心理を捉えた販促が、ブランドイメージ向上や販売拡大に寄与するか注目だ。