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人工爪のアレルギーに英皮膚科医協会が警告

イギリスの皮膚科医師協会(Association of Dermatologists)は、アクリル爪、ジェル爪、ジェルポリッシュ爪の主要成分である(メタ)アクリレート化学物質が、英国とアイルランドに住む女性の間でアレルギーを引き起こすケースが増加しているので、消費者は利用に注意するようにと警告した。

昨年、英国およびアイルランドにある13の皮膚科施設で4931人の患者の(メタ)アクリレートアレルギーについて検査した結果、1.5%がアレルギー感作を引き起こす最も一般的な(メタ)アクリレートである2-ヒドロキシエチルメタクリレート(2-HEMA)に対して陽性反応を示した。2.4%は、少なくとも1種類の(メタ)アクリレートに対して陽性であったと報告された。

同協会が別の調査として、皮膚科医に通う742人の患者を対象に実施した調査では19%の回答者がサロンでアクリル爪を利用した経験があると回答しており、サロンでジェルネイルを利用した(16%)、家庭用の爪の強化剤を利用した(26%)患者が爪の損傷およびアレルギー性皮膚炎の症状があらわれたという。 皮膚炎は爪や指先だけでなく、まぶた、顔面、頸部にでることもあり、ごく稀に呼吸困難を起こす危険性がある。

パッチ試験として知られているアレルギー評価には(メタ)アクリレートが一般的に含まれていないため消費者はネイルサービスを利用する前に余地することが難しいケースがあると指摘。同協会では利用者への注意を呼びかけるほか、パッチテストへの追加の検討を示唆している。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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