世界の美容とヘルスケアビジネス情報を配信

FEATURED

注目の企画

BUSINESS

「バスソルト」という商品名の幻覚剤で被害増大

入浴剤を意味する「バスソルト」という名称で販売されている幻覚剤がある。せっけん、観葉植物の栄養剤、ジュエリー・クリーナーなどによく似たパッケージで、バニラ・スカイやアイボリー・ウェーブなどの愛らしい名前がつけられているという。

アメリカ合衆国保健福祉省管轄の薬物乱用・精神衛生サービス局(SAMHSA:Substance Abuse and Mental Health Services. Administration)は、「バスソルト」による2011年の救急搬送は約23,000人に上っていたと発表した。

米国メリーランド州ロックビルにあるSAMHSA研究室で、薬物乱用の警告ネットワークに使用されたデータから、2011年にバスソルトに関連した救急科受診数を調査したところ、薬物乱用または誤用による年間救急搬送件数は約250万件で、このうち22904件はバスソルト関連だった。また、救急搬送のうちバスソルト単独での使用が33%、バスソルトにマリファナまたは合成マリファナの組み合わせが15%、バスソルトにその他の薬物の組み合わせが52%だった。

「バスソルト」は、アンフェタミンに似た覚醒作用をもたらすアルカロイドの一種カチノンに関連する1種類以上の化学物質を含み、救急搬送が必要となるほどの強い幻覚作用をもたらす。米国では2011年ごろから問題が表面化していたが、化学物質の禁止規制と、それをすり抜けて作られる新しい薬物とのいたちごっこが続いている。
「バスソルトによる中毒のリスクを含む危険な健康への影響は、深刻な公衆衛生上の深刻な問題」とSAMHSAは述べている。

入浴剤としてのバスソルトは、文字通り湯船に入れる「塩」のこと。香料などを添加してのリラックス効果や、塩による発汗作用を促してのデトックス作用など、湯船につかる風習を持つ日本では一般的に販売されている。幻覚剤の「バスソルト」もインターネットで比較的容易に手に入れることができるため、購入の際には、入浴剤の「バスソルト」かそうでないかの確認が必要かもしれない。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

  • Byline
  • New
美容経済新聞

美容経済新聞は、日本の美容業界に特化した専門的なニュースを提供するメディアです。業界の動向やトレンド、企業情報、製品情報など、美容に関する幅広いテーマを取り上げています。 編集部では、美容業界の取材や情報収集、分析を行い、業界内外の最新情報を主に美容業界関係者に向けて発信しています。私たちは「キレイをふやす」を企業理念として信頼性の高い情報提供を通じて美容業界の発展に貢献すべく努力しています。

  1. 美容経済新聞社がLNE社(フランス)とライセンス契約を締結

  2. 伊藤超短波が監修するエステティックサロンがベトナムにオープン

  3. Saas型在庫管理ソフトの「Spes(スペース)」社が シードラウンドでの資金調達を実施

RELATED

気になるなら一緒に読んでほしい関連記事

PAGE TOP