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韓アモーレパシフィック、2021年版「サステナビリティレポート」を公開

韓アモーレパシフィックは、29日、2021年版「サステナビリティレポート」を公開した。レポートでは再生エネルギー使用料の増大、ダイバーシティ&インクルージョンへの取り組みを中心にした活動の成果を開示した。

同社は、韓国の化粧品会社の中で初めて、2021年3月に事業活動によって生じる環境負荷を低減させるために設立された国際的なイニシアティブ「RE100 (Renewable Energy 100%)」に加盟した。RE100への取り組みとして、2021年に国内外全事業所のエネルギー使用量の18.5%を再生可能エネルギーに置き換えた。また、ライフサイクルアセスメント(LCA)の結果に基づき、GHG排出量の少ない原料や包装材を使用した低カーボンフットプリント製品の開発を推進し、現在、88%の新製品パッケージは再生プラスチックやFSC認証紙を使用。今後も気候変動に対応し、カーボン排出量の削減を推進する方針を立てている。

同社は、ダイバーシティ&インクルージョンのある働き環境を構築し、製品を通じてインクルーシブマーケティングや顧客とのコミュニケーション強化などの活動を展開している。例えば、アモーレパシフィックのスマートフォンアプリ「アモーレモール」は、障がい者に対する社会的認知を向上させる民間企業「Bloomwork」に所属しているアーティストとコラボし、「ブルームワークフレンズ」の動物キャラクターをデザインし、2種のブリキケースを発売した。

社会的・経済的に弱い立場の女性の自立を支援するために、「韓国社会福祉共同募金会(Community Chest of Korea)」へ寄付を継続している。2008年に職業教育・訓練及びメンタリングを目的とした「ライフビューティープログラム(Life Beauty Program)」を開設し、同社は昨年度、このプログラムに10億韓国ウォンを寄付し、合計325名の女性参加者をサポートした。

さらに、アモーレパシフィックはがん患者を支援するために、がん治療により肌の変化や脱毛に悩むがん患者さんを対象としたメイクアップトレーニングプログラム「Makeup Your Life」を実施している。2008年のローンチ以来、2万人以上の女性がん患者にメイクアップノウハウを提供することによって、日常生活への復帰をサポートしている。

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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