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かぜのひきはじめには葛根湯

IMG_7038クラシエ製薬株式会社(東京都港区)は26日、都内でプレス向け葛根湯セミナーを開催し、講師として登壇した東京女子医科大学 東洋医学研究所の木村容子氏は「かぜをひいてから葛根湯を飲んでも遅い。喉の違和感などの初期サインを無視せず服用すれば、1回飲んだだけで治る人もいる」と処方ポイントを解説した。

西洋医学のかぜに対する医学的アプローチは、かぜの症状に対する対症療法になるが、漢方医学ではかぜを初期、中期、後期に分けて考える。初期は喉の痛み、ゾクゾクした寒け、首筋のこわばりなどの症状が見られ、2~3日経った中期には食欲が減退し便秘や腹部膨満感などが見られる。後期に入ると、咳や鼻水が治まってくるが、倦怠感が残る。

木村氏は「初期に身体を温めて、免疫力をアップさせ、本格的なかぜの症状がでないようにするのがポイント」と強調した。そこで、初期対策の代表漢方処方である葛根湯を紹介。葛根湯は胃腸が丈夫な人や若者のかぜの初期には良いが、「胃腸が弱い人には合わない」(木村氏)として、代わりに桂枝湯や香蘇散などを挙げた。

木村氏は、「かぜ初期の喉の違和感や、ゾクゾクの“ゾ”を感じたときの対応がすべての肝。かぜをひくかひかないかウィルスとのせめぎあいのときを逃さない」ことが、かぜ予防の最も重要な点であるとした。同社では、この初期段階を“かぜのひきはじめのひきはじめ”と定義しており、このときに葛根湯を飲めば、自然免疫力を活性化し身体を温めるという。

一方、木村氏は漢方薬を飲むだけでなく、食事や生活方法の“養生”の大切さにも言及。中国の古典医学書である「傷寒論」の中の桂枝湯の処方を例に挙げ、「服用後に温かいお粥をとり、布団をかけて少し汗をかかせる。生ものや冷たいものなどを控える」ことで、漢方薬の効果を最大限に発揮させることができるとした。

同社によると、OTC漢方薬市場は3カ年CAGR(年平均成長率)ベースで3.7%増の473億円。うち葛根湯の市場は、同16.4%増の118億円で高伸張を続けている処方となっている。同社の葛根湯は、49%と高い市場シェアを占めている。

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